木ってどうなっているの?

重い木や軽い木を水中に入れ,浮き方を観察する。(その1) 

木材を水に入れてみると・・・

浮かばないものもあるのです!!

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 木によって重さもまちまちです。ここで,木材の密度をみてみましょう。木材の密度が1.0g/cm3より大きいと,その木材を水の中に入れるとしずんでしまいます。(密度:単位体積当たりの重さ。)

 ところで,もともと木の細胞の実質の密度はどんな種類の木でもほとんど同じで1.3〜1.5g/cm3です。したがって,ほんとうは木は水にしずんでしまうはずですが,なぜ,ほとんどの木材は水に浮かんでいるのでしょうか?

バルサ

リグナムバイタ

キリ

アカガシ

密度:0.10g/cm3

密度:1.25g/cm3

密度:0.23g/cm3

密度:0.97g/cm3

世界で最も軽い木のうちの一つ

世界で最も重い木のうちの一つ

日本で最も軽い木のうちの一つ

日本で最も重い木のうちの一つ

スギ

ヒノキ

ケヤキ

ミズナラ

密度:0.34g/cm3

密度:0.42g/cm3

密度:0.66g/cm3

密度:0.70g/cm3

 密度が1.0g/cm3をこえているものは,ここでは一つしかありません。また,その密度は1.25g/cm3で,木の細胞の実質の密度よりも小さくなっています。これは,木材が金属などのように実質がぎっしりすき間なくつまっているものではないということをしめしています。つまり,木材の中はあなだらけで,そこに空気が入っているのです。バルサという木は,密度が0.10g/cm3です。この木は体積の7%が細胞の実質で,残りの93%が空気なのです。簡単な説明パネルもあります。もっと大きく見たいときは,パネルをクリックしてください(pdfファイル/410k)。

引用:木材の構造 佐伯浩 日本林業技術協会

 つまり,木材の中にどれだけ空気が入っているかで,その木が浮くかどうかまたは浮き方が決まるのです。


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