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林木育種センター北海道育種場では、北海道地域の天然記念物や巨樹・名木等の貴重な林木遺伝資源が枯損の恐れがある場合に、所有者の要請に応じて親木と同じ遺伝子を持ったクローン苗木を増殖し、所有者の元に里帰りさせる「林木遺伝子銀行110番」を行っています。
令和7年4月22日(火曜日)に静内二十間道路エントランス広場(新ひだか町)において、林木遺伝子銀行110番で依頼を受けて増殖を行った二十間道路桜並木の開花標準木等5個体の後継樹の里帰りをしましたので、その取り組みについてご紹介します。
静内二十間道路は、大正5年から3年もの歳月をかけ、近隣の山々から桜を道路の両端に移植したもので、現在では、約2,000本の桜が直線7kmに渡って咲き誇る日本屈指の桜の名所です。
しかし、植栽から100年以上経ったため、老木化や害虫被害等が深刻な状況になってきました。町が守ってきた歴史もあり、後継樹を残したいということからつぎ木による増殖を開始しました。
里帰り当日は、新ひだか町副町長、日高南部森林管理署長ほか関係者が集まり、賑やかな里帰りとなりました。
後継樹となる苗木を見た関係者からは、採穂した枝から大きく成長した姿に驚きや喜びの声が上がっていました。
苗木は今後3~4年ほど苗畑で育てられた後、静内二十間道路沿いの桜並木に植栽される予定です。里帰りした苗木が立派に成長し、後世に引き継がれることを願っております。
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