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九州育種場では、都道府県等からの要請等に応じて、種苗の増殖や採種穂園等の造成改良に関する講習や技術指導を行っています。
今年度は福岡県農林業総合試験場資源活用研究センター及び大分県農林水産研究指導センターから要請を受け、令和6年9月に「DNAタイピング研修」を行いましたので紹介します。
「タイピング」とは、正確には「ジェノタイピング」といい、ある個体のDNA配列をDNAシーケンサーなどによって解析し、様々な品種のDNA配列と比較することによって、遺伝的な違いを検出する手法です。
これにより、各苗木(個体)が同じ系統であるかどうかや、親子関係にあるかどうかを明らかにすることができます。
今回はスギの品種・クローン鑑定によく用いられているSSRマーカーを用いた解析等について講習を行いました。
タイピングの流れ
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資料を基に講習について説明 | 場内の原種園でサンプリング | ポイント:黄緑色の若い組織を採取する |
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サンプルをマイクロチューブへ | マイクロチューブ(上)、マイクロピペット(下) | 液体窒素で冷凍 |
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粉砕機で物理的破砕 | DNA抽出キットの試薬を分注 |
遠心分離機 |
今回は市販のキットを用いてDNA抽出とPCR反応を行いました。
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PCR反応を行うサーマルサイクラーへセット | シーケンサーによる泳動の結果を解析 |
このようにして得られた結果から、試料を採取した苗木の系統を判断します。
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