2004年、北海道札幌市で行われた木材学会大会を抜け出して、岩見沢市にある「なかよし橋」を見に行った。
なかよし橋は、1980年代後半から架けられた数多くの近代木橋の中で、唯一の屋根付き橋である。
正確には、構造体に小屋根が付いている橋があるので、唯一は言い過ぎかもしれないが、日本で、それも近代木橋の屋根のある橋は珍しい。マジソン郡の橋で有名になった北米のカバードブリッジを始め、欧米には現役の屋根付き橋がある。日本にも愛媛県などをはじめ、各地に僅かながら屋根付き橋はあるが、なかなか馴染みがない
突然の雨降りに屋根付き橋に逃げ込み、屋根から川面に落ちる水滴を眺めながら雨宿りすると、時間の流れが「ちょっとだけ」緩やかになった気がする。