格子梁による空間の創出

---直交格子梁による2方向架構に関する研究---

建築構造物は、普通桁行き方向と、張り間方向という2つの方向ごとに独立した梁や桁を配して荷重に耐える仕組みとなっている。 住宅や小中規模な構造の場合は、このような2つの独立した方向別に構造部材を使い分けることは、設計が簡単で施工も一般には容易である。 しかし、大スパンの構造物になると、梁せいが大きくなって横安定性に問題が出たり、不経済な部材断面となりがちで、2つの独立した方向に独立した構造部材を使い分けることは必ずしも得策ではない。 これを解決する方法の一つとして、格子梁と呼ばれる直交する梁で屋根や床を構成すると、お互いに補剛し合って、大きな空間を安全に、かつ経済的に架構することができる。 このような格子梁を用いて、より有効に構造物を架設できるように、格子梁による2方向架構の剛性と耐力について実証実験により検討を行っている。

実大格子梁の破壊実験

格子梁による空間架構

格子梁による空間架構