平成20年 3月26日
森林総合研究所が全国のサクラ開花情報をビジュアルマップで提供
独立行政法人 森林総合研究所
森林総合研究所では、全国に配置されている支所等に植栽されている各種のサクラの開花情報をビジュアルマッピングの形によりホームページ上で提供します。サクラの開花は南から北へと進んでいきますので、日々更新していくホームページ上の画像から、居ながらにして全国のサクラの開花状況を知ることができます。
サクラといえばソメイヨシノですが、ソメイヨシノは明治初期に東京から日本の各地に広がった園芸種です。わが国に自生するサクラはヤマザクラやエドヒガンをはじめ亜種や変種を含めると20種を超え、様々なサクラが全国各地で春の訪れを告げます。開花予測には過去の情報蓄積と統計処理が必要ですが、森林総合研究所では全国に配置されている支所・育種場等に植栽されている各種のサクラの開花情報をホームページ上で提供します。サクラの開花は南から北へと進んでいきますので、日々更新していくホームページ上の画像から、居ながらにして全国のサクラの開花状況を知ることができます。
今後、この開花情報を蓄積して、わが国に自生する樹種・品種ごとに、冬芽が膨らんで蕾に成長する時期から開花時期までを精度高く予測できるようになることが期待されます。
独立行政法人 森林総合研究所 理事長 鈴木 和夫 |
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推進責任者: | 森林総合研究所 多摩森林科学園 園長 藤井 智之 |
担当者 : |
森林総合研究所 多摩森林科学園 業務課 業務係長 工藤 直樹 |
広報担当者: | 森林総合研究所 企画部研究情報科長 中牟田 潔 Tel:029-829-8130 Fax:029-873-0844 |
気象庁はソメイヨシノ(染井吉野)を対象として「さくらの開花予想」を公表していますが、ソメイヨシノは今でこそ日本全国に広く植栽されてきたために桜を代表とされているものの、江戸時代後期に開発された1品種なのです。日本の文化においてはそれだけで桜を代表できるわけではなく、庭園では八重咲きの桜など多様な桜の品種が育てられています。また、山野には約10種の野生種があり、古くから山桜と総称されて花を愛でられてきた歴史があります。 開花予測には過去の情報蓄積と統計処理が必要ですが、多様な種・品種についての観測の蓄積が十分ではないので、現時点では開花予測はできません。そこで、全国の桜の開花状況を、本・支所、林木育種センター、育種場、試験地を持つ森林総合研究所の全国展開の利点を生かして、北から南までの12カ所で日々画像を撮影して、ホームページ上で「サクラ開花ビジュアルマッピング」として公開します。 URLは http://www.ffpri.go.jp/tmk//sakurazensen/ 撮影地は、北海道札幌市、岩手県盛岡市、山形県東根市、茨城県日立市、茨城県つくば市、東京都八王子市、長野県木曽郡木曽町、京都府京都市、岡山県勝田郡勝央町、高知県高知市、熊本県合志市、熊本県熊本市の全国で12カ所にある支所等です。それぞれの構内・樹木園等に生育する下表の桜の野生種8種および栽培品種12品種、全部で41個体の樹形の画像を開花時期に、定点から同じ個体を同じ画角で撮影し、ホームページに掲載します。日々更新されるそれらの画像から、それぞれの桜が蕾を膨らまし、次第に開花していく様子が楽しんで頂けることでしょう。また、個々の桜樹の花芽をつけた枝のクローズアップ画像で開花状況を詳しく見ることもできます。 なお、撮影対象には標準品種としてソメイヨシノを選んでいますが、その他はそれぞれの場所で樹形が良く撮影しやすい個体を選ぶことを優先しているので、掲載している野生種・栽培品種を意図的に選択したわけではありません。 |
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