プレスリリース
 

平成22年 3月 9日

長岡京市立神足小学校
独立行政法人 森林総合研究所 関西支所
 
小学校に設置した薪ストーブの火入れ式について
― 里山整備で作った薪を有効活用する試み ―
 

ポイント

・ 里山整備により伐採した木材を薪にして、子どもたちが利用する図書室で薪ストーブの燃料として活用します。

・ 街中の小学校での薪ストーブ導入事例は全国的にも希少です。

・ 薪ストーブの火入れ式を3月11日に行います。

 
 
概要

  長岡京市立神足小学校は、独立行政法人森林総合研究所の関西支所と西山森林整備推進協議会(事務局:長岡京市環境政策推進課内)が実施している、里山整備の実証試験並びに地域社会への薪ストーブ導入によるバイオマスエネルギーの有効活用に関する研究に協力するため、図書室に薪ストーブを1台設置しました。地域の間伐材を活用した薪ストーブの小学校での導入事例は、山村地域では多く見られていますが、街中の小学校での導入は、全国的にも希少です。このたび、その火入れ式を行うこととなりましたのでお知らせします。

予算:森林総合研究所交付金プロジェクト研究「現代版里山維持システム構築のための実践的研究」

 
 
問い合わせ先など

 広 報 担 当 者
 火入れ式について: 長岡京市立神足小学校 教頭  岡村 一浩
   Tel:075-951-1034
   Fax:075-951-5389
 研究内容について: 森林総合研究所関西支所 研究調整監  山田 文雄
   Tel:075-611-1201(代)  
   Fax:075-611-1207
 
 
火入れ式

 日 時: 平成22年3月11日(木) 10時50分〜11時35分
 会 場: 長岡京市立神足小学校図書室(本館2階)
   長岡京市神足3丁目2番1号


 
経緯

  昨年来、西山森林整備推進協議会と協力し、長岡京市において新たな里山整備の研究を進めてきました。昨年12月までには、地元関係者の理解を得て伐採試験区を設け、地元団体等との協働で植生調査と伐採作業を実施しました(下写真)。 
  そして今回、その試験区で生産する薪を利用する場として、長岡京市立神足小学校の図書室に薪ストーブを1台設置しました。

  
写真1
 
内容・今後の予定

  子どもたちが利用する図書室に薪ストーブを設置することで、身近な里山の問題から地球環境問題まで学習できるような場を用意することができます。
  今後は薪ストーブの利用による暖房効果やCOの削減効果などを測定するとともに、学習会などを開催して里山や環境問題に対する意識の変化、環境教育的な効果についても調査を進めていきます。
  この実証試験は低炭素社会づくりに貢献し、全国のモデルケースとなることが期待できます。

 
用語解説

薪ストーブ 暖炉とは異なり、扉を閉じて密閉した鋳鉄製の器具の中で火を焚くストーブです(右写真)。炎が放つ熱よりも、ストーブ本体の輻射熱で室内を暖める仕組みで、穏やかなぬくもりが得られます。近年のものは燃焼効率が高く、薪を長時間燃やし続けられるとともに、排気ガスもクリーンです。 写真2
バイオマスエネルギー 再生可能な生物由来の動植物資源を利用したエネルギーの総称で、地球温暖化防止や循環型社会の構築に向けて、化石燃料に代わる新たなエネルギー源として期待されています。
 

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