調査法開発の背景
森林など生態系管理のためには、モニタリングが不可欠です。野生生物の管理や保全でも同様です。モニタリングとは、自然を定期的に観察してその変化を把握することです。野生生物の中でも森林性の中大型哺乳類は夜行性が多く人目につきにくいので、モニタリングが難しい対象です。痕跡調査・捕獲調査・聞き取り調査など従来の方法は効率が悪く、しかもそれぞれに難点がありました。そうした欠点を補う手法として自動撮影による調査手法を開発しました。
林道を利用して調査
森林性の中大型哺乳類は林道をけもの道として利用します。
調査ではこの習性を利用して、林道脇に自動撮影装置を設置し、林道を通過する中大型哺乳類の姿を撮影します。
モニタリング調査のためには定量的データが必要です。
動物相調査と違ってモニタリング調査は変化を知ることが目的だからです。林道を利用した調査では、動物の林道通過頻度という形の定量的データが得られます。
モニタリング調査ではベイト(誘引餌)の使用は望ましくありません。
ベイトの種類や管理が結果に大きく影響するからです。林道を利用した調査では、動物の動線で調査を行うため、ベイトは不要です。
リスやネズミなど小型哺乳類も採餌などのため林道を利用しますが、これらが検知されるとフィルム消費が大きいため、中大型哺乳類の調査には支障になります。
このため、小型哺乳類は検知しないように装置の感度を調整します。
調査ではこの習性を利用して、林道脇に自動撮影装置を設置し、林道を通過する中大型哺乳類の姿を撮影します。
モニタリング調査のためには定量的データが必要です。
動物相調査と違ってモニタリング調査は変化を知ることが目的だからです。林道を利用した調査では、動物の林道通過頻度という形の定量的データが得られます。
モニタリング調査ではベイト(誘引餌)の使用は望ましくありません。
ベイトの種類や管理が結果に大きく影響するからです。林道を利用した調査では、動物の動線で調査を行うため、ベイトは不要です。
リスやネズミなど小型哺乳類も採餌などのため林道を利用しますが、これらが検知されるとフィルム消費が大きいため、中大型哺乳類の調査には支障になります。
このため、小型哺乳類は検知しないように装置の感度を調整します。
具体的な調査法
自動撮影調査は高度に機械依存的なため、用いる装置やその設定が違えば調査が思惑通りにいかない可能性が高くなります。
以下で述べる調査法は、森林総研で開発した自動撮影装置YoyShotの使用を前提としています。
10台の装置を用いた2週間の調査を基本単位とし、1週間目に中間チェックを行います。
中間チェックでは装置の稼働状態や撮影駒数をチェックし、必要ならフィルム交換を行います。
装置は林道脇の木におおよそ高さ150cm、俯角37度で設置します。
センサー用のレンズには感知範囲の広い複眼レンズを使います。約4m幅の林道がこれでカバーされます。
装置はお互いに500m以上離して設置します。データの独立性を保つためです。
詳細については、調査マニュアルを参照。
以下で述べる調査法は、森林総研で開発した自動撮影装置YoyShotの使用を前提としています。
10台の装置を用いた2週間の調査を基本単位とし、1週間目に中間チェックを行います。
中間チェックでは装置の稼働状態や撮影駒数をチェックし、必要ならフィルム交換を行います。
装置は林道脇の木におおよそ高さ150cm、俯角37度で設置します。
センサー用のレンズには感知範囲の広い複眼レンズを使います。約4m幅の林道がこれでカバーされます。
装置はお互いに500m以上離して設置します。データの独立性を保つためです。
詳細については、調査マニュアルを参照。
補足
調査の基本単位を2週間とするのはあくまで目安です。天候などの影響の少ないデータを得るためにはより長期の調査が望ましいからです。
2週間の調査で1週間目に中間チェックを入れる調査日程は、YoyShotを使って行ったこれまでの調査実績に基づいています。中間チェックを入れなかったり、同じ調査工程でより長い調査期間を取ると、フィルム切れで欠測が出る可能性が高いからです。
動物の撮影頻度は極端に動物が多い所を除けば、平均で1日1台あたり1枚以下です。一方無効撮影頻度は1日1台あたり少ないときで0.5枚、多いときは4枚近くになります。無効撮影の原因はほとんど誤作動です。装置性能が向上して誤作動が少なくなれば、中間チェックを入れなかったり、同じ調査工程でより長い調査期間を取ることが可能になります。
森林総研ではより効率のよい調査の実現を目指して技術開発を進めています。現在試験中のものでは無効撮影頻度1日1台あたり0.05枚を達成しています。安定的にこうした結果が出せれば、中間チェックなしで3週間の調査も可能になります。詳しくは自動撮影装置 YoyShot紹介のページの「YoyShotを用いた調査結果の例」の項を参照してください。
2週間の調査で1週間目に中間チェックを入れる調査日程は、YoyShotを使って行ったこれまでの調査実績に基づいています。中間チェックを入れなかったり、同じ調査工程でより長い調査期間を取ると、フィルム切れで欠測が出る可能性が高いからです。
動物の撮影頻度は極端に動物が多い所を除けば、平均で1日1台あたり1枚以下です。一方無効撮影頻度は1日1台あたり少ないときで0.5枚、多いときは4枚近くになります。無効撮影の原因はほとんど誤作動です。装置性能が向上して誤作動が少なくなれば、中間チェックを入れなかったり、同じ調査工程でより長い調査期間を取ることが可能になります。
森林総研ではより効率のよい調査の実現を目指して技術開発を進めています。現在試験中のものでは無効撮影頻度1日1台あたり0.05枚を達成しています。安定的にこうした結果が出せれば、中間チェックなしで3週間の調査も可能になります。詳しくは自動撮影装置 YoyShot紹介のページの「YoyShotを用いた調査結果の例」の項を参照してください。