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更新日:2023年3月31日

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スギエリートツリー等展示林における見学会の開催

令和5年3月31日

林木育種センターと日本製紙株式会社は、2022年3月、静岡県富士宮市にある日本製紙株式会社の北山社有林にスギのエリートツリーを普及するための展示林を設定しました。この展示林は、官民連携で設定した初めての展示林です。展示林は5つの試験区画で構成されており、スギのエリートツリーの成長や材質等の特性を評価するため、環境条件の異なる試験区画にスギのエリートツリー等116系統(うち特定母樹10系統)と第一世代精英樹31系統の苗木(いずれもさし木苗)がランダムに植栽されています。また、試験区画内の視察コース沿いに6か所の展示区画が設けられています。展示区画では、エリートツリー等と第一世代精英樹が交互に植栽されており、これらを比較できるようになっています。

2023年3月17日、この展示林において、エリートツリー等を植栽して1年目の成長状況等を見ていただき、エリートツリー等の特性、特に初期成長を理解いただくことを目的に日本製紙株式会社と共催で第1回展示林見学会を開催しました。この見学会には、林野庁、静岡県庁、静岡県農林技術研究所森林・林業研究センターの他、地元の森林組合等の関係者約20名が参加しました。見学会では、参加者に対し、展示林の趣旨、本展示林の試験設計や施業管理、植栽して1年目の成長状況について説明を行いました。第一世代精英樹の平均苗高は83cmであるのに対して、エリートツリーは96cmで、平均苗高は13cm(約15%)優れ、エリートツリーを植栽することにより下刈り省力化が期待できる状況を説明しました。説明後には、植栽1年後のエリートツリー等の苗木の様子を実際に見ていただきました。地域においてエリートツリーの苗木を実際に生産・普及する役割を担う方々が参加されていたことから、エリートツリーの成長や材質、苗木の育成等に関する質問や意見が出され、エリートツリーの特性を理解いただける良い機会となりました。

本展示林については、今後も日本製紙株式会社と林木育種センターが連携し、エリートツリーの特性等の情報を発信するとともに、本展示林での見学会や研修等を通じて、エリートツリーの普及促進につながる活動を行っていく予定です。

(育種部 育種第二課)

 

展示林見学会1 展示林見学会2

 

スギエリートツリー等展示林における見学会の開催(PDF:419KB)

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