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トウヒ属の一種であるアカエゾマツは 北海道、サハリン南部、千島列島南部、岩手県に分布して盛んに造林が行われているが、採種園では開花には年次変動があり、その結果として球果の生産量にも同じように年次変動がある。したがって、毎年安定的な種子生産が行われていないため、毎年相応の着花を促す方法を確立する必要がある。ドイツトウヒではジベレリン処理によって着花が促進されることから、同じ属であるアカエゾマツもジベレリン処理によって着花が促進される可能性がある。本課題では、アカエゾマツの枝ごとにジベレリン処理を行い着花が促進されるかどうか検証しました。
翌年の状況では、6月中旬に処理した場合において無処理枝よりも着花が多くみられ、翌々年の状況では、あらゆる処理時期において無処理枝よりも多くの着花がみられました。
したがって、採種園等においてジベレリン処理を行うことで、より多くの成熟した種子の増産が期待されます。
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