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ください。
古代伝統架構の耐震要素『土壁』水平加力実験
実験公開のお知らせ
森林総合研究所
木材利用部
接合研究室
(財)文化財建造物保存技術協会
平成8年度に実施した『柱の傾斜復元力特性の実験』
に引き続き、木造架構に組込まれた壁体の耐力性能を把握すべく、土塗り下地壁の強度・変形性状等の構造特性実験を、平成9・10年度にわたって実大規模で行っております。今回、土塗り壁体の工法の違いによる耐震性能の公開実験を下記の要領で行うことになりましたので、ご案内申し上げます。
- 1.日時・日程
- 平成10年7月21日 一般公開実験
- 13:30 経過・実験内容説明等
14:00 加力試験見学、質疑応答
14:30 土壁材料圧縮試験(予定取り止め)
15:00 閉会
- 平成10年7月22日 プレス公開実験
- 14:00 経過・実験内容説明等
14:30 加力試験見学、質疑応答
15:30 土壁材料圧縮試験
16:00 閉会
- 2.場所
-
森林総合研究所
木質構造材第2実験棟
茨城県稲敷郡茎崎町松の里1 TEL 0298-73-3211
- 3.交通案内
-
常磐線牛久駅下車西口(上野駅から普通電車約一時間 片道930円)
森林総合研究所までタクシー(所要時間約10分 1300円程度)
森林総合研究所へのアクセス(造林機械研究室 編集)
- 4.注意事項
-
実験棟内は測定装置など様々な機材がありますので、御足元には十分御注意下さい
- 5.お願い
-
森林総合研究所へは、バス・タクシー等をご利用願います。駐車場の関係で自家用自動車での御来所はご遠慮下さい。
- 6.実験の内容
-
土壁を用いた建物復原にあたり、十分な耐震性と平面計画上のバランスを取るために耐震壁体として以下の3仕様を設定し、実験しております。
- A
- 純粋な伝統的木舞下地仕様による土壁
- ひのき割裂き材又は手斧荒らし仕上げの下地材料
- 'ふじづる'を使った小舞かき
- B
- 現代的手法を加えた木舞下地仕様による土壁
- ひのき製材又はカンナ仕上げ材を用いた下地材料
- 荒縄を用いた小舞かき
- 軸組内法に木枠を挿入
- 木枠接合部を金物で補強
- C
- 耐震要素として筋かいを用いた耐力壁
- B試験体の軸組内法に挿入した木枠と同じ外形
- 木枠軸組にひのき製材、筋かいにはベイマツ集成材
- 筋かい端部接合部には炭素繊維による木部補強
公開実験のときには、土壁試験体 A の水平加力の様子、及び土壁試験体 B の最終破壊状況をご覧頂けます。
平成8年度に実施し、公開実験を行った実大伝統架構の水平加力実験の概要は以下のとおりです。
- 平成8年11月から平成9年3月まで、森林総合研究所 木質構造材第2実験棟にて実施。
- 奈良平城宮跡'大極殿'復原計画の一環として、奈良国立文化財研究所の依頼のもと、(財)文化財建造物保存技術協会と森林総合研究所の共同研究として実施。
- 水平力を受けたときの柱上部斗組の挙動について実大実験にて検証。
- 太い柱の'傾斜復元力'が水平抵抗要素として実際にどの程度負担できるか、実大実験にて検証。
傾斜復元力とは
- 太い柱を傾けても、元に戻ろうとする力
- 柱が太いほど、'大きい'
- 上部重量が重いほど、'大きい'
伝統架構の接合部の特徴
- 部材の接合が、全て'かん合(嵌合)'
- 鉛直方向の接合は、'だぼ'あるいは'落し込み'
- 水平せん断力の伝達は、せん断キーとしての'だぼ'あるいは'鉛直力による接触面の摩擦'
Masahiko KARUBE, Ph.D.
Laboratory of Engineered Timber Joints
,
FFPRI
PO Box 16, Tsukuba Norin, JAPAN 305-8687
phone: +81-298-73-3211 ext.585
facsimile: +81-298-73-3798