岩川雄幸,吉田桂子,井上輝一郎
48〜50年生のヒノキ林,3林分について,鉱質土層, A0層,低木類,ヒノキ地上部の養分含有量を調べ,2,3の考察を 行った。
鉱質土層中(深さ50p)に,N 5〜7t/ha,P2O5 0.7〜1.7t/ha,K2O 25〜27t/haが含まれており,置換性 の塩基類はCaO 0.74〜1.20t/ha,MgO 0.26〜0.37t/ha,K2O 0.26〜0.91t/haが含まれて いた。
A0層の乾物重量は全般に少なく2.6〜4.3t/haであったが,低木 類の繁茂した林分では,比較的多い傾向がみられた。A0層には N 22〜39s/ha,P2O5 2〜4s/ha,K2O 4〜10s/ha,CaO 42〜68s/ha,MgO 6〜9s/haが含まれていた。
ヒノキ地上部の養分含量は,N 302〜349s/ha,P2O5 75〜117s/ha,K2O 262〜324s/ha,CaO 634〜750s/ha, MgO 86〜109s/haであった。これらの養分量は,葉および幹への分布割合が大きく,枝へ の分布割合は前2者に比べて比較的小さかった。しかし,CaOは枝への分布割合が大きく, 他の養分と異なった分布傾向がみられた。
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