データシートの読み方
森林総合研究所・北海道支所 平川浩文
 データシートの読み方について領域別に紹介します。具体例として Example.xlsの「処理データ」シートを参照してください。
1)ヘッダー部分
調査 地名・年月。調査地名とその開始年月。
調査目的  目的その他。
開始年月日 調査開始日。
終了年月日 装置回収日あるいは装置稼働終了日。
緯度・経度 調査地の中心緯度・中心経度です。
2)各撮影地点のヘッダー部分
P1, P2, P3, . . .  撮影地点番号です。
24時間(あるいは夜のみ) 装置が24時間稼働か夜のみ稼働かを示します。
緯度・経度 撮影地点の緯度・経度です。
3)撮影内容部分
各地点ごとに4カラムからなっています。
1カラム目 フィルム巻-駒番号(デジカメの場合、駒番号)
2カラム目 撮影日時
3カラム目 撮影内容
4カラム目 作図用の数値
 撮影日時について
背景が黒は夜間、白抜けは昼間の撮影です。
 撮影内容について
○chkで始まるものは調査者の操作による撮影です。
  chkinはcheck inの略で、設置時に稼働チェックした駒です。
  chkoutはcheck outの略で、回収時あるいはフィルム交換時に稼働チェックした駒です。
  chkfoutはcheck film outの略で、フィルム切れのため撮影が終了したことを示す。
   *最終撮影の駒と同じ時刻が入り、フィルムの巻ー駒欄は空欄です。
  単なるchkは中間チェックの際写し込んだもの。
  chk36は待機状態で36時間経過したために強制撮影されたものです(YoyShotG3の場合のみ)。
○?で始まるものは、動物の姿が認められない写真(無効撮影)。
○UNで始まるものは、動物が写っているが、種が確定できないもの。
  例、UNbirdは鳥で種不明。UNmamtailは哺乳類のしっぽ。
○その他は、種名の略記(コード)です。
  哺乳類の名前には、原則として3文字のアルファベットを当てています。
  種名コード表(集計領域のAP25:AQ58欄)を参照してください。
なお、撮影内容欄の文字色や背景は、種名コードの表示形式にしたがってマクロ処理で自動的に付けられます。
総稼働時間 = 装置の設置から回収までの合計時間。単位は日数です。
夜間稼働時間 = 総稼働時間中、日没から日の出までの時間の合計。
   ただし、単位は日数のまま。つまり、夜間稼働時間が1.0であれば、夜間稼働時間の合計が24時間。
 撮影頻度:撮影数を装置の総稼働時間で割った値。無効撮影頻度は自動撮影調査効率の1指標です。
 装置を夜のみ稼働にして調査した場合、夜間稼働時間と総稼働時間は等しくなります。
 以上のデータに基づいて右側にいくつかグラフが描かれます。
総撮影数 = 作業撮影数 + 検知撮影数
   作業撮影:調査者の作業に伴う撮影(YoyShotG3では強制撮影を含む)で内容欄がchkで始まるもの
   検知撮影数 = 無効撮影数 + 鳥獣外撮影数 + 鳥獣撮影数
無効撮影数 = ?day + ?night + ?drk + ?nfl + ?msc
   ?day:日中撮影で被写体が確認できず
   ?night:夜間撮影で被写体が確認できず
   ?drk:写真が暗くてよく見えない
   ?nfl:フラッシュが光らず真っ暗
   ?msc:その他、袋についた露や蜘蛛の巣などでよく見えない
鳥獣外撮影数 = 人・車・木の葉・昆虫など
   *調査目的上は無効ですが、装置としては有効な動作結果なので、無効撮影とは別に集計しています。
鳥獣撮影数 = UN(種不明鳥獣)+ 各種鳥獣
鳥獣撮影写真のリストです。
鳥獣撮影のデジタル写真ファイルに調査名とこのリストの通し番号を付けて保存しておくと、写真とデータが対応できます。
撮影内容別に整理しています。このデータに基づいて結果全容図を描きます。
地点別に装置の稼働していた期間(横線)と撮影内容を記号で示しています。
いつどこで何が撮影されたか、いつ無効撮影が多かったかなどが一目で分かります
時刻が近いものは記号が重ならないように、縦に積み重ねるように表示します。
小さな黒点は夜間の無効撮影、小さな赤点は昼間の無効撮影です。
*このグラフの下には無効撮影の発生状況を見るためのグラフが5つ並んでいます。
 無効撮影が多く発生したとき原因を探るために用います。