> イベント・セミナー > 「スギ人工林の伐期選択に向けた評価手法の開発」研究に関するワークショップ
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趣旨
近年、わが国のスギ人工林施業は長伐期へと移行する傾向にありますが、その中身は、採算性の悪化により育林作業が十分に行えず、かつ否応なしに伐期先延ばし的な長伐期林となっている例が大半と考えられます。しかし、立地環境や品種系統による林分成長パターンの差違、自然条件や経済環境の変動リスク等の点をふまえると、全国一律に長伐期化を目指すよりも、長伐期を含む適切な伐期選択を行う方が森林所有者の経営維持にとって有利になると考えられます。
この伐期選択を考える場合、森林所有者等に対して、地域の自然的条件や社会経済的条件を考慮した適切な選択ができるような判断基準を与えることが重要です。そのためには、森林に関わる客観的な情報、すなわち立地条件や林分成長パターン、風雪害等の災害リスクや作業コスト及び林木価格等の情報を収集・整理して新たな評価手法を開発し、それを基にユーザーフレンドリーな伐期選択ソフトウェアが開発できれば、森林所有者等にとっては経営判断を行う上で非常に有効なツールになると考えられます。そこで、次年度の開始を計画している本格研究プロジェクトでは、森林所有者が伐期を選択に利用できるツールの開発を目指しています。
今回のワークショップは本格研究プロジェクト形成の準備段階に位置づけられ、森林所有者、研究者、木材加工分野の業界関係者を招いて、森林所有者の伐期選択要因や施業上の問題点、木材加工業界が要求する材質等の最新情報等に関して報告と議論を行い、関係者間で情報の共有化を図るとともに、プロジェクト計画作成のための関連情報を収集することを目的としています。
2009年8月25日 13時00分から16時30分(開場12時30分~)
名称 | 東京大学農学部弥生講堂アネックス「セイホクギャラリー」 |
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住所 | 東京都文京区弥生1-1-1東京大学農学部内 |
交通案内 | 東京メトロ南北線 東大前駅 徒歩1分 東京メトロ千代田線 根津駅 徒歩8分 |
ホームページ | 東京大学弥生講堂(外部サイトへリンク) |
主催 : 独立行政法人 森林総合研究所
プログラム
1)趣旨説明
13時00分-13時10分 駒木貴彰(森林総合研究所 研究コーディネータ)
2)報告
13時10分-13時35分(1)スギ長伐期施業について : 井上淳治 氏(埼玉県飯能市 林業家)
13時35分-14時00分(2)低コスト施業 -更新初期保育の課題と低密度植栽の検討- : 竹内郁雄 氏(鹿児島大学農学部 教授)
14時00分-14時25分(3)製材・合板工場の製品種別による使用原木の形質基準 : 西村勝美 氏(木構造振興株式会社 専務取締役)
14時25分-14時40分(4)高齢スギ人工林の成長と間伐 -研究の現状と展望- : 細田和男(森林総合研究所)
14時40分-14時55分(5)長伐期化により林業所得はどう変わるのか : 鹿又秀聡(森林総合研究所 九州支所)
14時55分-15時10分(6)林家の伐採性向研究レビュー : 林雅秀(森林総合研究所 東北支所)
15時10分-15時20分 休憩
3)意見交換
15時20分-16時30分
4)閉会
16時30分
ご予約は必要ありません。会場へ直接お越し下さい。入場無料です。
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