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里山という言葉は、みなさんにとって、もうおなじみでしょうか?1960年代くらいまで、農村では毎日の生活に使う燃料や肥料の多くを近くの雑木林や草地からとってきていました。こうした普段の生活に関係の深い森林や草地と、さらに森と隣り合わせになっている田んぼ、畑、用水路、ため池、集落などの全部をセットにしたものを「里山」とよんでいます。
奈良市春日山に生育していたスギで、豊臣秀吉の時代に植栽したものもあるようです。この標本材は1961年に風倒した樹齢400年のスギです。(第二室戸台風の被害木)
この木材は、昭和20年代の前半に丹後半島の宮津市山間部の集落で建てられたササ葺き民家の解体調査によって得られたものです。伝統的な工法、構造を残す貴重な民家の資料です。2004年の台風以降、屋根が崩れて放棄されていた民家を、調査のために特別に解体させていただきました。調査では、一点一点の部材を調べて、使われている木材の樹種や年輪の状況などを調べていきます。そうすることで、当時の集落のまわりの森林の様子を明らかにすることができます。一番太い材は、天井にかかっていたアカマツの梁です。この研究は受託研究「日本列島における人間-自然相互関係の文化的・歴史的検討(総合地球環境学研究所プロジェクト)」で実施しました。
木質ペレット*を燃料とするストーブです。最近のペレットストーブは着火、温度調節、燃料補給などの操作がほとんど自動化され、非常に扱いやすくなりました。それでいて、部屋全体をあたため、炎を見る楽しみ、火で料理を温める楽しみもあり、排気もクリーンな暖房器具です。
展示館に設置してあるストーブも密閉式強制給排気型(FF式)で、室内に汚れた空気を出すことなく、体を芯から温めてくれます。木質ペレットを使うことで、木材の従来捨てられていた部分が日常のエネルギーに変わり、その分、石油などの化石燃料による二酸化炭素の排出を減らすことができます。
*木質ペレットは、間伐材や端材などの木材を大きく破砕し乾燥させ、それを細かく破砕し、直径6~10mm、長さ10~25mmの円筒形に圧縮して成型したものです。木材の成分自体で固めて成形するので、接合剤などの添加物は一切使用していません。
親木を離れたタネの運命はどうなるのでしょうか。ドングリは1本の木から10,000個ちかくつくられます。このドングリのうち、昆虫や動物に食べられず、死んでしまわないで無事に発芽できるものの数がどれぐらいあるのでしょうか。パネルをめくってドングリの運命をみてみましょう。
(滋賀県立琵琶湖博物館より寄贈)
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