ここから本文です。
林業試験場関西支場
近時、森林、林業あるいはその周辺技術に対する期待、要請が、林産物生産のほかに、保健休養、公害対応、環境保全、水源涵養、省エネルギー等々、さまざまな形で提起されている。百年の大計とされる森林造成、林業経営のための試験研究が、林業、林学の根底になければならないことはいうまでもない。しかし、林業技術研究にたずさわるものとして、このような社会的要請に応えるための課題に無縁であることはできない。昭和54年4月、林業試験場によって作成された、林業・林産業に関する試験研究の推進目標にも、林産物生産に加えて多様化している社会的要請に応える機能を森林に求め、また、その要請に耐える森林の育成がうたわれている。林業に関する研究課題も、往時にくらべて、著しく多様化しているのが現状である。
このような背景の下に行われてきた関西支場昭和54年度の業務の概要を、年報としてここに刊行することが出来た。なお、54年度以前の資料のとりまとめを含めて、当該年度中に発表された研究成果等は、一覧表として掲げられているように、約60篇を数えている。これらを併せて、研究面その他についての当支場の日常活動の一端が御理解頂ければ幸いである。
いうまでもなく、このような当支場業務の遂行には、関係諸機関をはじめ、多くの方々のご協力を頂いている。この機会に、日頃お世話になっている方々に厚く御礼申しあげるとともに、今後とも、御叱正、御鞭撻を賜わりたく、お願いする次第である。
昭和55年8月27日
林業試験場関西支場長山田房男
一括版のpdfファイルはこちらです。年報第21号(昭和54年度)(PDF:6,375KB)
Copyright © Forest Research and Management Organization. All rights reserved.