ここから本文です。
令和7年5月30日
北海道内には、国有林の採種園が22カ所(計124ha)、道有の採種園が15カ所(計161ha)、このほかに認定特定増殖事業者がクリーンラーチの種子を採取するための民間の採種園が22カ所(計35ha)造成されています(令和5年年度末)。このうち国有林採種園からは、北海道の主要造林樹種のトドマツ種子の道内の生産量の約9割が採取され、このほかにグイマツ雑種F1種子のごく一部とアカエゾマツ種子の生産量の全量が採取されています。
このように北海道では、国有林採種園の特にトドマツ採種園が極めて重要な役割を有しています。しかしながら、これらの採種園は造成から50年以上経過しており、採種木は大径化・高木化しています。そのため、採種作業に大型の高所作業車を使用する必要があり、採種木を伐採して採種園内に走行可能な路を通さなければなりません。また必要に応じて、着果を促進するために隣接する採種木を伐採し、残す採種木の光環境の改善を図る受光伐を行います。
採種木の伐採に当たっては、北海道森林管理局からの依頼を受けて、北海道育種場が伐採後の系統の配置や本数に問題がないか、高所作業車での採種作業が行いやすいルートになっているかなどを勘案して、伐採計画案を作成、提示します。その後は、管理局と育種場の職員が合同で現地を確認して伐採木の収穫調査を実施し、翌年以降に伐採や作業路の整備が行われます。このように継続的な優良種子の生産に向けて育種場は技術的な助言や指導を行い、北海道の国有林採種園の整備に取り組んでいます。さらに今後は、特定母樹を導入した採種園の更新に向けて、連携して取り組んでいくこととしています。
参考資料:北海道採種園整備方針(令和4年3月改定 北海道)
令和6年度版 林木育種の実施状況及び統計
![]() |
![]() |
管理局との合同現地確認 (令和6年度実施) |
国有林採種園内に整備した作業路 (令和5年度実施) |
![]() |
高所作業車による球果採取の様子 (令和6年度に北海道育種場で実施した球果採取の様子) |
(北海道育種場)
北海道内の国有林採種園の整備に対する技術的助言・指導-継続的な優良種子の生産に向けて-(PDF:323KB)
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Acrobat Readerが必要です。Adobe Acrobat Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。
お問い合わせ
Copyright © Forest Research and Management Organization. All rights reserved.