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このたび、農林水産技術会議委託プロジェクト研究革新的環境研究「炭素貯留能力に優れた造林樹種の効率的育種プロジェクト」(2021~2025年度)の第2回成果発表シンポジウムを開催します。
カーボンニュートラルの実現に向けて、森林による二酸化炭素(CO₂)の吸収・固定は極めて重要な機能であり、森林によるCO₂貯留をさらに促進するためには、CO₂の吸収・固定能力や木材としての性能に優れた特性を併せ持つ「エリートツリー*」や、成長の早い「早生樹」への転換が求められています。
本プロジェクトでは、森林のCO₂吸収・固定能力の最大化と森林資源の循環利用を目指し、スギなどを対象樹種としてゲノム基盤の整備を進めながら、炭素貯留能力に優れた系統を短期間で作出するための育種技術の開発に取り組んできました。
今回のシンポジウムでは、本プロジェクトにおいてこれまでに得られた研究成果のうち、特にゲノム編集技術を活用したスギの炭素貯留能力を改変するための基盤技術についてご紹介します。また、関連する研究分野でご活躍の専門家4名をゲストに迎えてご講演いただき、植物バイオテクノロジーが切り拓く林木育種の将来像について議論します。
植物バイオテクノロジーや育種研究に関心をお持ちの皆さまのご参加を、心よりお待ちしております。
*エリートツリー
第2世代以降の精英樹の総称。第1世代精英樹の中でも、特性の優れた系統を交配して作出した実生後代の中から選ばれた、第2世代の精英樹。成長性、材質や通直性が遺伝的に優れていることが期待される。
さらに詳しく:エリートツリーの開発(森林総合研究所林木育種センターHP(https://www.ffpri.affrc.go.jp/ftbc/business/sinhijnnsyu/seicyou.html))
2025年9月11日(木曜日)
開場:12時30分
13時00分〜16時30分(終了予定時刻)
オンライン形式(Microsoft Teams)
無料(事前登録制)
定員250名
下記申込フォームよりご登録ください。
URL: https://forms.office.com/r/L8TyeAfxgM
QRコード:
申込期限:2025年9月8日(月曜日)17時00分
なお、申込みから1週間以内もしくは9月10日(水曜日)までに主催者から連絡がない場合は下記問い合わせ先までご連絡ください。
国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所森林バイオ研究センター
日本植物バイオテクノロジー学会
日本ゲノム編集学会産学連携委員会
国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター
育種企画課 TEL:0294-39-7002 E-mail: ikusyu@ffpri.affrc.go.jp
13時00分〜 | 趣旨説明 | 森林総合研究所森林バイオ研究センター 研究室長 小長谷 賢一 |
【プロジェクト成果発表】 | ||
13時15分〜 | 「スギにおけるゲノム編集技術開発の現状と今後の展望」 | 森林総合研究所森林バイオ研究センター 主任研究員 七里 吉彦 |
13時40分〜 | 「ゲノム編集によるスギの炭素貯留に関わる遺伝子の同定と機能評価」 | 森林総合研究所森林バイオ研究センター 主任研究員 佐藤 良介 |
【関連分野の研究成果】 | ||
14時05分〜 | 「NST 高活性化変異を活用した高強度樹木の開発」 | 産業技術総合研究所 研究チーム長 坂本 真吾 |
14時30分〜 | 「無花粉スギの生産事業に向けた取り組み」 | 住友林業株式会社 リーダー 古川原 聡 |
14時55分〜 | 小討論(前半) | |
15時05分〜 | 休憩 | |
15時20分〜 | 「アグロバクテリウム一過的発現系を用いたゲノム編集ジャガイモの作出と k-mer 法による解析」 | 株式会社カネカ 主任、大阪大学 招へい准教授 安本 周平 |
15時45分〜 | 「特定網室・隔離ほ場を活用した組換え樹木の特性および環境影響評価:筑波大学・形質転換デザイン植物研究拠点での事例紹介」 | 筑波大学 助教 小口 太一 |
16時10分〜 | 小討論(後半)・総合討論 | |
16時30分 | 閉会 |
世話人
七里 吉彦、安本 周平
お問い合わせ
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