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更新日:2017年4月13日

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女性研究者研究活動支援事業合同公開シンポジウム(文科省科学技術人材育成費補助事業)

テーマ : 女性研究者支援に向けた持続可能な取組の実現

 日時  2011年11月1日(火曜日)2日(水曜日)
 場所  筑波大学東京キャンパス文京校舎
 主催  女性研究者研究活動支援事業合同公開シンポジウム事務局
参加者 太田祐子、平出政和、高野麻理子、清水達也

 ◆展示したポスター◆  

  参加報告

2011年11月1-2日に筑波大学東京キャンパス文京校舎において、女性研究者研究活動支援 事業合同公開シンポジウムが開催されました。これまで文部科学省の科学技術振興調整費による「女性研究者支援システム改革プログラム事業」に関して過去4回合同シンポジウムが開催されており、今回は5回目に当たります。今回はこれまでの取組状況および問題点等を振り返り、今後の女性研究者支援のあり方をについて検討および議論しました。
11月1日の午前はこれまでに採択された機関を地域ごとに6グループに分け、グループ毎 にこれまでの取組状況および問題点等について討論を行いました。森林総研は物材機構、 岐阜大学、静岡大学、筑波大学、東海大学、名古屋大学および三重大学と共に東海・関東グループを構成しました。グループディスカッションでは上層部を含めた職員の意識向上、事業終了後の予算措置が大きな問題としてあげられました。特に上層部の意識については機関の志気に大きく関わるため常に高める努力が必要であること、本事業なような外部資金獲得が必要であること、出産より介護を例に出すと多くの人から理解を得られやすいことが挙げられました。予算処置については他部署の活用、ポスター提示等低資金での活動が挙げられました。午後は全体会議を行い、グループディスカッションの報告と共に抽出された問題点等について討論を行うと共に、ネットワークを活用した広域での協力体制構築等の事例についての紹介がありました。

シンポジウムに参加して

森林総研は2007-2009年度にかけて同事業に採択され、事業終了後も所内一時預かり保育室の運営および研究補助者の雇用補助等様々な活動が行われている。更に、上層部の意識および事業終了後の予算処置についても「第3期中期計画期間における男女共同参画の推進策」において、女性研究者の比率を2020年までに15%以上、更に女性の管理職比率を2020年度までに5%以上すると定められており、その高さが伺われる。その一方、討論でも話題になったが中間層以下の意識の高揚があまり見られない。女性研究者のみならず職員全てが働きやすい職場を構築するには何が必要かを機会を見つけては見つめ直す必要がある。

 

きのこ・微生物領域、きのこ研究室 平出政和 : 記

 

シンポジウムに参加して

二日目の午前中は、女性研究者養成システム加速事業に採択されている5大学(九大、農工大、東北大、北大、名大)の効果的な取組事例の発表でした。女性教員を増やす仕組みについては、それぞれ特徴のある取り組みをしていますが、中でも九大のシステムは秀逸です。 
各部局から規模に応じた女性枠ポイントを毎年拠出させ全学でプールします。各部局から女性候補者をださせます(一次選考)。候補者は、職階を問わず、広く分野設定し、国際公募で集めるため、非常に優秀な人材が多数応募してくるとのことでした。(1年目は応募者170人だったそうです)
2次選考は外部有識者を含めた全学的な委員会で”公平で透明性のある”選考を行います。首尾よく女性教員が採用された部局には、職階に応じて(教授1.0、准教0.79、助教0.583)ポイントが戻ります。つまり、採用されない場合はポイントは減る一方となります。全学的に取り組み、部局の規模に応じた負担を負わせ、部局間で競わせる。非常に有効なシステムとなっています。
採用後の「育成」についてもいろいろな取り組みがありました。九大では学内公募研究課題の20%を女性代表者の課題とし、プレゼン力やとりまとめ能力を鍛えようとしています。農工大では、講義や学生実習のやりかたについてスキルアップセミナーを開催しています。北大では国際シンポを企画開催する機会を与えることで企画力、組織力、国際性を育てようとしています。
大学と独法研究機関は異なるので、そのまままねをすることは出来ないのですが、いいアイデアは森林総研風にアレンジして取り入れていければと思います。

男女共同参画室 太田祐子 : 記

 

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