第56回国連婦人の地位委員会
更新日:2021年11月12日
ここから本文です。
日時 | 2012年2月25日(土曜日)-3月5日(月曜日) |
場所 | ニューヨーク |
参加者 | 太田祐子 |
森林総合研究所男女共同参画アドバイザーの原ひろ子先生(城西国際大学教授)に同行して第56回国連婦人(女性)の地位委員会(CSW56)のNGOサイドイベントに2月25日から3月5日まで参加しました。国連婦人(女性)の地位委員会は、国連の主要機関の一つである経済社会理事会の機能委員会のひとつとして、女性の地位向上のための勧告・報告・提案を行う機関で毎年2月末から3月上旬にニューヨークで開催されます。今年のメインテーマは「農林漁村女性のエンパワーメントと、貧困や飢えの撲滅および開発、現在の課題における女性の役割」で、各国代表や国連関係機関、NGO代表らによるステートメントの実施、ハイレベル円卓会合や対話型専門家パネルが開催されました。
今年は日本政府から「自然災害における男女共同参画と女性のエンパワーメント」と題する決議が提出されました。このほか6つの決議が各国から提出されましたが、いずれも会期中には合意にいたらなかったとのことでした。一つの決議が合意に至るまでには粘り強い交渉が必要で、各国の様々な事情や思惑が影響する様子を垣間見ました。
国連婦人(女性)の地位委員会開催期間中に各国NGOおよび国連機関等がサイドイベントを開催し様々な情報発信および情報交換を行います。日本からはNGO3団体(国際婦人年連絡会、国連NGO国内婦人委員会、日本女性監視機構)主催のサイドイベント「災害復興とジェンダー」が3月1日に国連ノースビルディングで開催されました。岡島内閣府男女共同参画局長のあいさつに始まり、原ひろ子先生をはじめとして5人のパネリストが東日本大震災および福島原発後のさまざまな支援活動および課題について発表をされました。これには定員をはるかに超える90名以上の参加者があり活発な議論が行われ、その様子は多数のメディアで報道されました。
日本からの参加者たちの、時差をものともせず会議前には徹夜をも辞さない情熱には圧倒されるばかりでした。各国の参加者たちが、制限時間を超えようがとにかく言いたいことは全部言う迫力には驚くばかりでした。今回いろいろな国の方たちと交流する中で、世界のgender equality の課題、日本のプレゼンス、日本の「男女共同参画」、「多様性」等についてこれまでと違った視点で考えさせられました。
今回お世話になりました原ひろ子先生、城西国際大学関係者の皆様、日本女性監視機構(JAWW)およびアジア女性交流・研究フォーラム(KFAW)の皆様、また現地で様々な貴重な機会を与えてくださった方々に心からお礼申し上げます。CSW56については改めて「森林科学」等で報告させていただく予定です。
国連本部前 サイドイベントの様子 岡島局長のあいさつ
男女共同参画室 太田祐子: 記
お問い合わせ
Copyright © Forest Research and Management Organization. All rights reserved.