ダイバーシティ推進室 > シンポジウム・セミナー参加報告 > 2012年度シンポジウム・セミナー参加報告 > 第9回日本女性科学者の会学術大会
更新日:2017年4月13日
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日時 | 2012年10月8日(月曜日・祝日)10時00分-17時00分 |
場所 | アルカディア市ヶ谷 |
主催 | 日本女性科学者の会 |
参加者 | 古澤仁美 |
塩満典子 宇宙航空研究開発機構(JAXA) 国際部 参事
「戦略的に研究費をとる」
藤井紀子 京都大学原子炉実験所放射線生命科学研究部門 教授(SJWS理事, 1998年度SJWS奨励賞受賞)
「さきがけ研究と私」
小杉尚子 NTTコミュニケーション 科学基礎研究所 研究主任
「企業研究者と最先端・次世代研究開発支援プログラム」
近藤科江 東京工業大学 生命理工学研究科 教授(SJWS理事, 2008年度SJWS奨励賞受賞)
「SJWS奨励賞と私~ネガティブ要素をポジティブ思考でチャンスに~」
蓑田裕美 資生堂 女性研究者サイエンスグラント事務局 サイエンスコミュニケータ
「資生堂グラント指導的研究者を目指す女性への支援と受賞者たちの活躍」
戸張靖子 早稲田大学 教育・総合科学学術院 統合脳科学研究室 研究助手(2007年ロレアル・ユネスコ女性科学者 日本奨励賞受賞者)
「 ロレアル・ユネスコ女性科学者 日本奨励賞を受賞して」
新倉ちさと 独立行政法人 物質・材料研究機構 主任研究員
「フランス政府給費留学生として博士号取得」
セッション2において、7人の講演者がそれぞれ興味深い話をされた。
塩満典子氏は、文部科学省におられたので科研費等の申請書類の書き方に精通していらっしゃり、書き方のコツを伝授してくださった。
藤井紀子氏、近藤科江氏は今は教授でいらっしゃるが、ともにポスドク時代が長く、時には無職になってしまい自費を払って大学の研究員として研究を続けたこともあったという。藤井氏は、無職になりかけたとき「さきがけ」を取って自分の研究を続けることができ、その結果パーマネント職に就く事ができたとのことだった。藤井氏の所属していた領域の「さきがけ」を取った研究者は10年以内でほとんどの人が教授に昇任されたとのことだった。近藤氏は、女性が研究を続けることに肯定的な環境ではなかったうえ、ポスドク時代はなかなか業績も出なかったが、あきらめないで続けることが今につながったとのことだった。
小杉尚子氏は民間企業の研究者であり、社の業務とは別に自分で研究課題を立案して「最先端・次世代研究開発支援プログラム」に応募し採択された。採択された研究課題は、「情報通信技術を用いた音楽療法(大量の施術情報による効果評価と音楽療法データ・マイニング)」ということで、立案にあたっては毎週のように介護施設を視察したり関連研究集会へ参加したりして現状とニーズの把握に努め、審査のプレゼンにあたっては20回の練習を行ったとのことだった。
蓑田裕美氏は、運営側として資生堂女性研究者サイエンスグラントの紹介をしてくださった。戸張靖子氏は受賞者としてロレアル・ユネスコ女性科学者日本奨励賞を紹介してくださった。どちらの賞も受賞者同士の交流があり、共同研究が始まるなど副次的メリットがあるとのことだった。
新倉ちさと氏はフランス政府給費留学生として博士号取得した経験談を話され、留学先にはなるべく一流の機関を選ぶ、留学中も国際学会に積極的に参加して自分の研究をアピールする、といったことがその後のステップアップ(就職)につながるとおっしゃっていた。
男女共同参画室 古澤 仁美 : 記
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