ダイバーシティ推進室 > シンポジウム・セミナー参加報告 > 2012年度シンポジウム・セミナー参加報告 > 大日本山林会130周年記念シンポジウム第3弾
更新日:2017年4月13日
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テーマ : 「食文化で山村を元気に-女性たちの底力-」
日時 | 2013年02月25日(月曜日)13時開始 |
場所 | 三会堂ビル9階石垣記念ホ-ル |
主催 | 公益社団法人大日本山林会 |
参加者 | 古澤 仁美 |
基調講演
日本国内で、有毒植物を除いて食用可能な植物が約2000種類とされている。そのほかにキノコ、魚、野生鳥獣など、山には食物資源が豊富にある。山で食材をさがして採取し、家で手間暇かけて食用可能になるよう加工をして食べ物にする。身体を動かすからお腹が空く、そして野菜を中心にした食事をとる、それが健康のもとだと杉浦氏は主張された。しかし、このような食文化は次世代に継承する努力なしには絶えてしまう。子供達を山村に呼び、子供達に山の食材の加工や山菜料理を食べるといった体験をしてもらう活動を現在行っていて、今後もやっていきたいと意欲を示しておられた。
パネルディスカッション
パネリストとして5名の女性が登壇した。
シイタケ生産農家の高屋敷氏は、シイタケ作りは子育てと同じであり、丹精込めて作った原木シイタケが風評被害で売れないけれど、日はまた昇ると信じて続けていらっしゃるとのことだった。
工藤氏は、子供のころに山菜の採れる場所や採った後の加工技術などをおばあちゃんから全て教わったとのことで、嫁いだ先の農家の仕事の合間に山菜採りを続けていらっしゃるとのことだった。
キノコアドバイザーの山野邉氏は、キノコに限りない愛情を持っていらっしゃる様子で、話し出したら止まらない様子だった。
谷口氏は、山菜アドバイザーの肩書きをお持ちで、もともとは植物への興味から植物の勉強をしていて、だんだん食材としての植物の勉強をされるようになったとのことだった。
渡辺氏はJAの直売所に勤務していた際に山菜の販路開拓をなさったが、そのときの苦労話などなどをされた。
パネリストの皆さんは、山が好き、そして山の恵み(山菜やキノコ)をさがして山を歩くのが大好きとおっしゃる方達だった。オススメ山菜キノコ料理レシピも紹介してくださった。
皆さんは、食文化の継承に貢献しているなどと大上段に構えていなくて、地域で普通に暮らしを営むなかでキノコや山菜を育て、採って、食べる、ということをしていらっしゃるのではないかという印象を受けた。自分の好きなこと、普通の暮らしをすることが、食文化の継承と山村の活性化に貢献すると強く認識したときに、女性の底力がもっともっと出てくるのかもしれない。
男女共同参画室 古澤仁美 : 記
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