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更新日:2017年4月13日
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日時 | 2015年11月6日(金曜日)~7日(土曜日) |
場所 |
富山県民共生センター「サンフォルテ」(富山県富山市湊入船町6-7) |
主催 | ファザーリング全国フォーラムinとやま実行委員会(NPO法人ファザーリング・ジャパン、富山県、(公財)富山県女性財団、とやまけん男性保育者の会) |
後援 | 後援:内閣府、財務省、文部科学省、厚生労働省、経済産業省、富山県教育委員会、日本労働者組合総連合会 |
参加者 | 佐野 由輝 |
11月6日
開会式 「富山県の取組みについて」
分科会1 「女性が輝く元気企業になるために~未来志向のワーク・ライフ・バランス~」
分科会2 「発達障害児を地域で支える 当事者の父親&地域の父親の役割」
分科会3 「メンズPTA&思春期PJ応援団 パパ負けないで!~学校も子どもも怖くない」
分科会4 「組織としてのイクボス養成~待っているだけじゃ会社にイクボスは生まれない!~」
分科会5 「秘密結社主夫の友 入社説明会(富山編)」
分科会6 「どうしたら取り除ける?夫婦の「役割意識の壁」~富山県の女性管理職を増やすために~」
分科会7 「IT業界から発信!新しい働き方とは?ハタラキカタ改革」
11月7日
分科会8 「メンズプラスセミナー tupera tupera がやってくる!」
分科会9 「100人男子会×女子会~学生だけの本音ミーティングin とやま」
分科会10 「親子で一緒に遊ぼう会~遊びって○○だよ~」
分科会11 「誰でも簡単卵・乳・小麦を使わないプロのレシピ料理教室」
分科会12 「かがやこう!サルでも楽しむ★男性の家事・育児など!」
分科会13 「税金は子育ての味方!~知ろう、使おう、進化する子育て支援~」」
分科会14 「パパのネットワーク・パパ会の作り方」
ランチセッション「働き方とイクメンの未来」
メインシンポジウム・閉会式「イクボスが増えれば社会が変わる 富山県に笑顔のイクボスを」
11月6日から7日までの2日間、富山県民共生センターで、ファザーリング全国フォーラムが開催されました。私は、開会式、分科会2「発達障害児を地域で支える 当事者の父親&地域の父親の役割」、分科会6「どうしたら取り除ける?夫婦の「役割意識の壁」~富山県の女性管理職を増やすために~」に出席し、分科会2では、登壇者の一人として子育てトークに参加しました。
開会式では、石井隆一富山県知事から「富山県における取組み」について紹介がありました。富山県では、第3次男女共同参画計画に基づき、石井知事が先頭に立って、職場内における女性登用、女性の能力発揮、男性の育児参加、男女間の暴力の根絶に取り組んでいます。全国平均に比べると、女性の結婚後の離職率が低く(M字カーブが浅い)、男性の家事・育児参加が進んでいるなど、一定の成果も出ているものの、十分とは言いがたい状況にあるそうです。このため、県としては諸対策をいっそう強化・促進し、少子高齢化社会に歯止めをかけるためにも、「若い世代が希望どおりに結婚し、安心して妊娠・出産・子育てができる社会の実現」をめざすこととしています。開会式の最後には、石井知事が、県の職員の仕事と家庭の両立を応援するとともに、自らも家庭を大切にして楽しむ「イクボス」となるよう最大限努力すると、イクボス宣言を行いました。
分科会2では、最初に富山県発達障害者支援センター「あおぞら」の相談支援専門員の木立伸也氏から「父親と発達障害児の関わり」について講演がありました。特段、父親だからということではなく、発達障害児の特性にあわせた適切な対応が必要だとのことでした。ただ、父親がフルタイム、母親が専業主婦又はパートで、父親の育児時間が少ない一般的な家庭では、母親の育児負担が多くなり、母親の精神的ストレスが大きくなっている現状にあります。父親が少ない時間の中で母親の精神的負担を小さくする努力が必要であることを再認識しました。この後、私も登壇者の一人として、子育てトークを行い、様々な意見が出されましたが、全てに共通することは、「子育て方針に関する夫婦間のコミュニケーション」、「祖父母等親族への発達障害に関する正しい知識」、「地域全体で子どもを育てる環境づくり」が必要であるということでした。
分科会6では、民間企業の女性管理職、大学教授、育休後の女性の復職を支援するコンサルタント、大学生等が登壇し、女性管理職を増やすためには、現状としてどのような障壁があるか、今後、どのような取組みが必要であるかについて問題提起及び意見交換が行われました。女性管理職の方からは、これからいっそう女性管理職を増やすためには、出産しても、子育て中でも安心して意欲を持って管理職になりたいと思えるよう、残業をしない管理職、必要なときに年休・時間休を取得する管理職を増やす必要があるとの意見がありました。コンサルタントの方からは、そもそも現状の人事は、女性を 管理職に就くために必要なノウハウを得られるポジションに 配置してこなかったため、そのための研修が必要との現状問題を指摘していました。また、産休後の女性がスムーズに復職できるよう様々な研修を実施しているが、参加者から、女性職員だけでなく、女性を部下に持つ上司や子育て中でフルタイムの女性を妻に持つ夫を対象とした研修をしてほしいという要望があるそうです。日本においては、夫婦共稼ぎであっても、家事・育児の比率は妻に偏っているのが現状ですが、実は、男性を対象としたアンケート調査の結果では、「子どもが病気になったら年休を取る」「週に1度程度であれば子どもの送り迎えができる」等、家事・育児に積極的に関わる潜在的意欲があることが分かってきています。妻の方が、「夫にお願いしても無理だから」と、相談する前にあきらめている傾向もあるとのことでした。
女性、男性問わず、固定観念にとらわれず、様々なライフスタイルが選択でき、今回のフォーラムのテーマに示すように、父親も母親も子どももみんなが笑顔でいられるような社会にしていきたいと改めて思いました。
温暖化対応推進拠点 温暖化対応推進室 佐野 由輝 : 記
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