ダイバーシティ推進室 > シンポジウム・セミナー参加報告 > 2016年度シンポジウム・セミナー参加報告 > (公社)日本環境教育フォーラム清里ミーティング2016参加報告
更新日:2021年3月10日
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今回で記念すべき30回目となる環境教育の一大イベントである清里ミーティングに森林総合研究所とも交流のあるNPO法人イクメンクラブとして参加し、10分プレゼンテーション、160分ワークショップ、ポスターセッションを実施しました。清里ミーティングには、全国から200名もの環境教育を実践している方々や専門家、教育者、環境教育を志す学生が参加し、交流を深めました。
私が実施したワークショップは、「自然をフィールドとした父親参加型のわんぱく子育て」というタイトルで、イクメンクラブにおける活動の成果を踏まえつつ、ワークショップへの参加者全員で、育児的視点から、父親が主体的に参加する親子企画の有効性を議論し、実際に清里をフィールドとしたプラグラムを立案してもらうという内容でした。当初は、育児中の父親が主体となった参加者構成となることを想定したのですが、実際には、父親だけではなく母親や、親子や子どもを対象としたイベントを実施している独身の方、育児を終えお孫さんのいる方等、幅広い年齢層の方々に参加していただき、本テーマに対する関心の高さを感じました。
自己紹介の後、アイスブレイクとして「家族の自慢話」をしてもらいました。当初の予定では「子どもの自慢話」のつもりだったのですが、父親母親以外の参加者も多かったので、「家族の自慢話」に急遽変更しました。さすが、本ワークショップを選択するだけあって、皆さん、話し出すと止まらないくらい嬉しそうに発表していました。緊張がほぐれたところで、参加者を2つのグループに分け、グループ毎に現代社会における「子どもを取り巻く問題」と「大人を取り巻く問題」について、思いつくままに書き出してもらいました。大人にも子どもにも共通していることは「時間」と「余裕」がないということでしたね。その後、自然をフィールドとした父親参加型の親子企画を実施した場合の子ども及び大人に与えるメリットを考えてもらいました。「自立心が育つ」「命の大切さを知る」「危険を体験できる」等自然体験を通じて得られるメリットの外、複数の家族が繋がることにより、タテ、ヨコ、ナナメの関係が生まれ、多様な教育ができるといったメリットもあげられていました。自然の中での親子企画の有効性を共有できたところで、最後に今回のワークショップの参加者及び参加者の家族を対象とした、清里をフィールドとした親子企画をグループ毎に立案してもらいました。実際にフィールドに出て、参加者の特技、家族の性格等を考慮しながら、この場所で何ができるかを真剣に話し合い、短い時間にもかかわらず、すてきなプログラムが完成しました。グループ毎に検討してもらったのですが、偶然にも両グループとも火を使ったプログラムで、異なる家族の大人と子どもが繋がるようなナナメの関係を重視した内容になっており、ぜひ、このアイデアを具体的な企画として活用したいと思いました。
ワークショップ終了後、参加者に感想を聞きましたが、皆さんそれぞれ自分の活動へのヒントをが得られたようで、満足そうでした。本ワークショップへの参加者を含め、清里ミーティングへの参加者の中には、森林・林業に関係する団体、個人が多く、そうした方々と交流できたことは私にとっても有意義な3日間でした。
国際連携・気候変動研究拠点 佐野由輝:記
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