ダイバーシティ推進室 > 知る > ダイバーシティ推進セミナー > 第16回エンカレッジ推進セミナー・平成26年度労働衛生週間講演会
更新日:2021年3月10日
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≪ポスター(PDF:516KB)≫ プログラム
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今年も男女共同参画室と職員課共催の講演会を開催しました。
近年、過重労働による健康障害やメンタルヘルス不調などの健康問題が重要な課題となっていること等を踏まえ、今年度の全国労働衛生週間スローガンは「みんなで進める職場の改善、心とからだの健康管理」と定められています。当所においてもこれらの問題に対する取り組みは重要であることから、メンタルヘルス、ストレスマネジメント、精神医学を専門分野とする筑波大学大学院人間総合科学研究科教授 水上勝義先生に講演依頼し、「ストレスマネジメント、こころの健康支援」と題して、「ストレスとはどんなものなのか」「ストレスと上手く付き合っていく方法」などについて講演いただきました。
「ストレスマネジメント、こころの健康支援」
冒頭、傷病別の医療機関にかかっている患者数の年次推移の話があり、平成17年頃から最近までずっと精神疾患(ほとんどがうつ病)の患者が3万人を超えてダントツで多いことが説明されました。他の傷病(糖尿病、脳血管疾患など)では近年は右下がりであるにも関わらず、精神疾患はどんな対策をとっても3万人を割ることはなかったといい、現代社会の代表的な疾患であることが知らされました。
<ストレスを理解する>
ストレスには、良いストレス(eustress)と悪いストレス(distress)があり、受け手側が上手にコーピング(対処)したり、ストレス耐性の向上により良いストレスに変えられます。
ストレス反応としては、心理面、身体面、行動面がありますが、心理面のストレス反応として現れるゆううつ感、不安、落ち着かなさ、いらいら、怒り、やる気のなさ、集中困難は、普通は2-3日で回復し、1週間も続くと慣性化、2週間でうつ病になりかけ、1か月も続くようであれば早急に病院に行くなど対処が必要です。
<ストレスマネジメント>
ストレスマネジメントとは、ストレス反応の低減や予防を目的とした対応策のことです。ストレスに対するコーピングでは、問題中心コーピングと、情緒中心コーピング(問題には直接働きかけない)の2つがある。このうち情緒中心コーピングはさらに、気分転換・休養、認知による対処、自責、希望的観測、回避の5つに分けられるが、自責(自分を責めるetc)、希望的観測(非現実的なことを望むこと)、回避(人に当たって気を紛らわすetc)はできるだけ避けたいコーピングである。
上手なコーピングとしては、コーピングのレパートリーを増やす、時と場合によって柔軟に使い分ける(コントロール可能な事には問題中心型、コントロール不能の事には情動中心型)ことが有効である。
人はだれでも大なり小なりのストレスは感じていると思います。しかし多少のストレスはそれを目標ととらえ、意欲向上、やる気につながりモチベーションのアップになることが改めて知らされました。
ストレスを正しく理解し、現在の自身のコンディションを客観的に知り、身体に症状として現れる前に今回講演いただいたストレスマネジメント(コーピングの方法)で上手に対処することが重要であることがわかりましたので、これらを身につけ心の健康づくりに生かしていきたいと思います。
受講者から主に以下の質問があり、先生からそれぞれ回答をいただきました。
(回答) うつは自覚することがほとんど。たまに自覚がない人がいるが、その場合には周りからの声かけが大切。
(回答) 体重の増加はある。
(回答) 基本的に励ましはしない。うつからの回復が第一。
(回答)血液検査では測れない、瞬間で値が変わるもの。直接は関係しない。
(回答) 社会におけるストレスの状況が増えていることによる。
総務課人事係 男女共同参画室併任 高橋 健二:記
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水上勝義先生 |
鈴木信哉理事 |
会場様子_1 |
会場様子_2 |
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