ダイバーシティ推進室 > 知る > ダイバーシティ推進セミナー > 第35回エンカレッジ推進セミナー開催報告
更新日:2021年3月22日
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2021年3月8日に第35回エンカレッジ推進セミナー「電動車椅子サッカー選手たちの生き様に触れて感じたこと」を開催しました。開催1週間前から、動画共有サイトVimeoで中村監督の映画『蹴る』(2018年製作)の上映サイトを職員に公開し、中村監督への質問や映画の感想等をe-ラーニングで事前募集しました。また、セミナー当日は開催前の時間に会場で映画の試写会を行いました。講演では、映画製作の経緯や、障碍に関すること、電動車椅子サッカーのルール、選手の競技生活や内面などについてお話されました。以下に内容について簡単に紹介します。
人口減少社会の中、業務をしっかりと遂行していくには、性別、国籍あるいは障碍を持った方を含めて多様な人材が活躍できる組織、あるいは皆が気持ちよく働ける職場づくりを目指していくことが必要です。現在、森林機構では障碍を持った職員数は少数であり、今後障碍者の雇用を進めていくにあたって、雇用する側も雇用される側にも戸惑う部分があると思います。そういった意味で本日のセミナーは我々にとって“気づき”や“ヒント”を頂く機会になると期待しています。
東日本大震災が起きた2011年に、電動車椅子サッカーの日本代表と関東選抜チームの試合を見に行きました。この時、気持ちを前面に出してプレーする一人の選手に興味を持ち、次の電動車椅子サッカーのワールドカップまで挑戦する姿を撮らせて欲しいと映画撮影の交渉をしました。決められた台本はありませんでしたが、選手の普段の生活の姿を交えながら、このサッカーの魅力や競技にかける強い気持ちを伝えたいと思いました。この時、障碍のことをより深く理解したいと思い、撮影中に介護職員初任者研修を受けて介護の仕事を経験しました。筋ジストロフィーや脳性麻痺者の体に触れることで、障碍者の体の頼りなさや筋緊張の様子など、見るだけでは分からない感覚を体感することができました。障碍者の華奢な体や骨が湾曲している様子を視聴者にも視覚的に感じられるように、映画では選手の入浴シーンやレントゲン写真を撮影するシーンが出てきますが、こうしたプライベートに関することを撮影できたのは、監督の介護の仕事に従事する姿勢が選手からの信頼にも繋がっていたためかもしれません。
その他に、電動車椅子サッカーのルールや、選手の障碍、ヘルパーさんの立場などについて解説されました。
障碍者について監督が経験されてきたお話を直接聞くことができて、障碍者のことを知る良い機会になったと思います。職場のみに限らず社会の中でも障碍者に目を向けつつ、気持ちを共有できるように勤めていけたらと思います。
現状では障碍を持った職員数は少ないですが、そのような状況においても業務を円滑に進めるための要望がいくつかあることを聞かされていて、健常者には気づかない多くの課題があることを実感します。私の身近では障碍者と接する機会がとても少ないので、これから障碍者雇用が増えて障碍者と接する機会が増えてきた時に自分だったらどのように接すれば良いのだろう、どのようなことに気を付けたら良いのだろうと切実に考える機会になりました。障碍者に目を向けた柔軟な対応が個人・会社問わず必要なんだと思いますし、これからより一層大事になってくるのだろうと感じました。
ダイバーシティ推進室(併任) 小長谷啓介: 記
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