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更新日:2024年11月19日

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つくば市ダイバーシティ・マネジメントセミナー「組織を活性化させる新しい働き方」参加報告

  • 【日時】令和6年11月11日(月曜日)
    13時30分~16時
  • 【会場】つくばカピオホール
  • 【対象】一般
  • 【開催機関】つくば市(ダイバーシティ推進室および産業振興課)

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つくば市ダイバーシティ・マネジメントセミナーポスター(PNG:1,635KB

つくば市ダイバーシティセミナー「講演:組織を活性化させる新しい働き方」

2024年11月11日に、株式会社ワーク・ライフバランスの小室淑恵氏をお迎えし、「組織を活性化させる新しい働き方」をテーマとした講演会がつくば市で行われました。本講演は、参加者に日本社会が直面する労働課題に対する理解を深め、実践的な働き方改革のアイデアを提供する内容でした。また、本講演の後半には小室氏と五十嵐つくば市長によるトークセッションが行われ、つくば市が行っている働き方改革や課題について議論が行われました。以下、主な内容とポイントを報告いたします。

1. 新しい働き方の推進とその効果

小室氏は、すべての従業員が働きやすい環境を整える「ワーク・ライフバランス(WLB)」の重要性について強調されました。これは単に育児・介護者に限らず、全従業員が働きやすい環境を作ることが組織の活性化につながると説明されました。特に男性の育児休業取得を推進し、家庭と仕事の両立を支援することで、少子化対策と家族の愛情度(とくに妻から夫への)の向上が期待されます。また、健康に配慮した労働時間の見直しと多様な人材の活用が、組織の成長とイノベーションを促進することが示されました。

2. 日本が抱える人口構造と労働の課題

講演では、日本が人口ボーナス期から人口オーナス期へと移行し、高齢化により労働力が減少している現状が指摘されました。このため、女性の参画を促進し、同時に少子化対策を進めることが必要とされています。また日本は長時間労働が依然として多く、労働生産性も先進国中で低い水準にあるため、労働生産性の向上が不可欠であると述べられました。

3. 働き方改革の具体的な事例

働き方改革を進める企業の成功事例をいくつか紹介し、特に以下のような効果的な施策が成果を挙げていると説明されました。

  • 男性の育児休業取得:若年男性の多くは育休取得を希望している。育児参画による従業員満足度の向上や、職場での心理的安全性の向上
  • 勤務間インターバル(最低11時間)の導入:長時間労働の解消、健康と生産性の向上(月間の残業時間抑制管理よりも重要)
  • 心理的安全性のある職場環境:発言機会の均等性と社会的感受性の向上を図り、メンバー間の信頼を醸成

その他、少子化対策と女性活躍推進に男性の育児参加が重要で、育休を取得しやすい職場環境の整備が求められました。また、睡眠が生産性に影響することから、健康管理も働き方改革の要とされています。組織改革には現場が主体的に意見を出せる環境が重要で、「カエル会議」などが有効とされ、浮いたコストを賞与やベースアップに還元する仕組みが従業員のモチベーション向上に役立つと述べられました。

今回の講演では、日本が抱える労働課題を背景に、今後の働き方改革に役立つ多くの示唆が得られました。ワーク・ライフバランスの推進や、従業員の心理的安全性の向上、働きやすい環境の整備によって組織の成長が期待されます。本講演で得た知見をもとに、今後の働き方改革への取り組みを推進していきたいと思います。

参考

カエル会議Ⓡとは?株式会社ワーク・ライフバランスが考案した、働き方改革に不可欠な会議のこと。 チームでめざす目標(ありたい姿)を設定し、その目標達成にむけた課題を抽出して、改善案を策定する会議です。

“カエル”という言葉には「仕事を振り返る」 「働き方を変える」 「早く帰る」 「人生を変える」という4つの意味が込められています。

カエル会議Ⓡ 5つの鉄則​

(グラウンドルール)

その1​:今日すっきりしたいこと/決めたいことを​はじめに議題設定せよ​

その2​:全員が会議を活性させるための役割をもつ​

その3​:議論は全員の意見を文字で見える化すべし​

その4​:ありたい姿に向けたタスクを設定し、​担当者と期日を必ず設定せよ​

その5​:カエル会議は繰り返し設定し、​毎回楽しく集まれる場にする

木材研究部門 木材加工・特性研究領域 木材乾燥研究室 渡辺 憲:記

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