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更新日:2025年5月1日

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アマゾン熱帯雨林の絶滅危惧種マホガニーの遺伝的保全のためのガイドラインの策定

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1.共同研究機関

ペルーアマゾン研究所(IIAP)
国立農業革新研究所(INIA)
マドレデディオス・アマゾニアン国立大学(UNAMAD)

2.研究期間

2022~2025年度 JSPS科研費

3.責任者

丸山 毅(樹木分子遺伝研究領域)

4.研究の背景

中米から南米にかけて広く分布するセンダン科のオオバマホガニー(Swietenia macrophylla King)とセドロ(Cedrela odorata L.)は、材が高値で取引される商業的に重要な樹種として知られています。ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約:CITES)のApendix IIに記載されているにもかかわらず違法伐採や違法取引が多発しており、アマゾン熱帯雨林での野生の個体群は大きく減少し、持続可能な管理や遺伝的多様性の保全の観点から大きな問題となっています。

5.研究の目的

私たちは、アマゾン熱帯雨林における絶滅危惧樹木の生物資源の保全を目指しています。ペルーの研究機関と協力・連携し、特に商業的に重要なセンダン科2種に着目することで、遺伝資源保全のケーススタディーとなるような保全ガイドラインを策定します。

6.研究内容

目的の達成に向け、次の戦略を適用します:(1)センダン科2種の主要個体群の生物地理学的分布、遺伝的多様性や集団遺伝構造を解明します。(2)これら2種の遺伝資源の生息域外保全のための実用的な手法を開発します。これらにより、アマゾン熱帯雨林における希少樹木の持続的可能な管理プログラムを提案します。

7.研究論文

Tsuyoshi E. Maruyama, Momi Tsuruta, Kentaro Uchiyama (2024) Desarrollo de Lineamientos para la Conservación de Recursos Genéticos de Cedro y Caoba. Parte 1: Resumen de la Investigación. Bosques y Más, Octubre: 37–38 (in Spanish)

森林総研チャンネル(2025)ペルーアマゾンの天然林に生育する希少樹木からの研究材料の採取. https://www.youtube.com/watch?v=7ugXuPE6be0(2025年2月6日アクセス)

鶴田燃海・丸山E.毅・内山憲太郎・Telesforo Vasquez Zavaleta(2025) ペルーアマゾンにおける希少樹種マホガニー・セドロの保全を目的とした国際共同研究の報告–サンプル採取について–. 森林遺伝育種第14巻:72–74

 

 

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