どんなスギ・ヒノキ人工林が広葉樹化しやすいのか判定方法を探る
近年、間伐などの管理が放棄された人工林において、植栽木のスギやヒノキを抜き切ることで林床の光環境を改善して広葉樹を侵入・成長させ、将来的には広葉樹林へと誘導しようとする取り組みが行われるようになっています。このような施業を行うに当たり、実施前に対象地における広葉樹林化の可能性を知ることで、個々の林分に応じた適切な対策を早期に行うことが可能となります。そのためには林分に関する様々な情報から広葉樹林化の可能性を判定できるような方法を確立する必要があります(図1)。
三重県では県内37施業団地207地点で広葉樹の侵入状況を調査しました(図2)。その結果から、侵入した高木性広葉樹の本数と植栽木の樹種、林齢、林床の明るさ,広葉樹林からの距離、標高、地形,過去の施業・土地利用履歴などの関係を統計的に解析することで、広葉樹林化の可能性を判定する方法を構築しようとしています。

図1.予想される研究成果のイメージ

図2.調査地の位置
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