森林土壌博物館
 
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褐色森林土群 B (Brown forest soil)

【分布】
* 暖帯、温帯、亜寒帯域各地の山地帯で多く出現する
【断面の特徴】
* (A0層−)A層−B層(−C層)の層位構成をもつ
* 比較的未熟なものから成熟したものまで、重粘なものから砂質、礫質なものまで含む
* ポドゾル化、赤・黄色土の生成、表層グライ化の影響が認められるものを含む

亜群

褐色森林土亜群 B 
暗色系褐色森林土亜群 dB
赤色系褐色森林土亜群 rB 
黄色系褐色森林土亜群 yB 
表層グライ化褐色森林土亜群 gB

褐色森林土亜群 B

【分布】
* 暖帯、温帯、亜寒帯域各地の山地帯に出現し、
【断面の特徴】
* 土壌生成作用の影響をほとんどうけていない
 

土壌型

乾性褐色森林土(細粒状構造型) BA
乾性褐色森林土(粒状・堅果状構造型) BB
弱乾性褐色森林土 BC
適潤性褐色森林土 BD
適潤性褐色森林土(偏乾亜型) BD(d)
弱湿性褐色森林土 BE
湿性褐色森林土 BF

「褐色森林土」の土壌型説明にジャンプ

暗色系褐色森林土亜群 dB

【分布】
* 北海道の山地、本州の脊梁山脈、中部山岳
* 冷温帯から亜寒帯(亜高山帯)にかけてポドゾル分布下限の境界域に出現
【断面の特徴】
* 黒褐色脂肪状の湿ったH層またはH-A層をもつ
* A層は黒褐色、H-A層ないしA層上部には団粒状構造が発達する
* B層は暗褐色(明度・彩度ともに3に近い)を呈する
* A層からB層への推移は漸変する

赤色系褐色森林土亜群 rB

【分布】
* 各地の低山地、丘陵(東海、近畿、中国、四国、九州地方に比較的多い)に出現
* この土壌亜群は黄色系褐色森林土亜群と混在して出現することが多い
【断面の特徴】
* A層の厚さは薄く、土色は淡色
* B層およびC層は赤色味が強い(B層の色は概ね5YR5/6より赤味が弱く、7.5YR5/8より赤味が強い)

黄色系褐色森林土亜群 yB

【分布】
* 各地の低山地、丘陵に出現
* この土壌亜群は上述の赤色系褐色森林土亜群と混在して出現することが多い
【断面の特徴】
* A層の厚さは薄く、土色は淡色
* B層およびC層の色が黄色味の強い(B層の色は概ね10YR6/6より黄色味が弱く、7.5YR6/8より黄色味が強い)

表層グライ化褐色森林土亜群 gB

【分布】
* おもに日本海側(北海道のオホーツク海および日本海側、東北地方の日本海側や北陸地方など)
* 台地、丘陵、山地の山頂や稜線部など平坦または緩傾斜地形に出現
【断面の特徴】
* 比較的埴質(粘土質)で緻密な土層をもつ
* 表層部に還元斑または斑鉄が認められる


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