研究紹介 > 研究成果 > 研究最前線 2005年紹介分 > マツノマダラカミキリが運ぶ材線虫の数は蛹室壁の青変菌で決まる!
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2005年10月12日掲載
論文名 | Effect of blue-stain fungi on the number of Bursaphelenchus xylophilus (Nematoda: Aphelenchoididae) carried by Monochamus alternatus (Coleoptera: Cerambycidae) (マツノマダラカミキリのマツノザイセンチュウ保持数に及ぼす青変菌の影響) |
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著者(所属) | 前原 紀敏(森林昆虫研究領域)、畑 邦彦(鹿児島大学)、二井 一禎(京都大学) |
掲載誌 | Nematology(線虫学、オランダ) 、7巻2号、2005年9月 |
内容紹介 | マツノマダラカミキリが運ぶマツノザイセンチュウの数は、マツ材線虫病の被害程度を決める重要な要因である。この数がどうやって決まるかを探るために、アカマツ枯損木から羽化脱出してきたカミキリが持っている線虫数とその脱出後の蛹室における青変菌の繁殖との関係を調べた(青変菌はマツノザイセンチュウの餌となる)。その結果、青変菌の繁殖が良い蛹室から羽化脱出したカミキリは、繁殖が悪い蛹室から羽化したカミキリに比べて、多数の線虫を体内に保持していることが明らかとなった。このことは青変菌の繁殖を抑えることにより、カミキリが運ぶ線虫の数を制御する防除法開発のために重要な知見となる。 |
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