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昼間採餌するコウモリの謎が解けた

2006年3月23日掲載

論文名 Daytime feeding in an insectivorous bat(昆虫食性コウモリの昼間採食)
著者(所属) 平川 浩文(北海道支所)
掲載誌 東洋蝙蝠研究所紀要(短報)、5号、2006年3月
内容紹介  コウモリ類の多くは夜行性であり、採餌も夜間であるといわれている。ところが札幌郊外の山中で2002年5月、日中快晴下で昼間採餌するコウモリ1頭を観察した。気象データの分析から、これに先立つ数日間夜間の気温が低く、十分な採餌ができなかったことが原因と推定された。アンケート調査により全国的に昼間飛行の観察例があることも判明し、その中で記録の明確な2003年9月青森八甲田の日中採餌の観察例でも同様の気象条件が示された。イギリスでは420の日中の飛行観察例を集めて分析した論文があり、状況証拠から採餌のためだと推測されていた。今回の観察と分析はこの推測を裏付ける結果となった。

 

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