研究紹介 > 研究成果 > 研究最前線 2007年紹介分 > 大台ヶ原における林床のミヤコザサに対するシカの食害は、森林の土壌にどのような影響を及ぼすか
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2007年2月1日掲載
論文名 | 大台ヶ原においてニホンジカとミヤコザサが表層土壌の温度・水分状態に及ぼす影響 |
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著者(所属) | 古澤 仁美(立地環境研究領域)、日野 輝明(関西支所)、金子 真司・荒木 誠(立地環境研究領域) |
掲載誌 | 森林立地、48巻2号、2006年12月 |
内容紹介 | 奈良県大台ヶ原では、ニホンジカが増加し林床のミヤコザサの食害が問題となっています。食害によりササの密度が低下すると、土壌環境も変化する可能性が考えられます。そこで、シカ食害のある区とない区のササの現存量、地温、土壌水分を調べました。その結果、シカの食害のある区におけるササの地上部現存量は、シカの食害のない区の20%以下まで減少しましたが、月平均地温は夏季に1~2℃上昇し、冬季に1~2℃低下する程度で、土壌は湿潤状態を保っていました。土壌の温度や水分状態から見ると、シカによる食害の影響は小さいようですが、生態系の養分循環への影響を評価するためには長期的な調査が必要です。 |
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