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人工林にも絶滅危惧種のテングコウモリがいる

2007年6月25日掲載

論文名 高知県吾川郡いの町におけるテングコウモリMurina leucogasterの捕獲記録
著者(所属) 佐藤 重穂(四国支所)・谷地森 秀二(NPO法人四国自然史科学研究センター)
掲載誌 四国自然史科学研究、4巻、2007年7月
内容紹介  高知県のヒノキ人工林でテングコウモリが捕獲されました。テングコウモリは樹洞をねぐらにする森林性のコウモリで、森林伐採によって全国的に激減していると考えられ、環境省のレッドデータブックでは絶滅危惧II類に、高知県レッドデータブックでは情報不足に指定されています。高知県ではこれまでに報告された記録は1例しかありませんでした。森林性のコウモリが人工林で見つかった例は少ないですが、人工林内で餌となる昆虫が発生する環境であれば、人工林内も森林性のコウモリが利用していると考えられます。人工林の生態系について調査を行うことで、こうした貴重な捕獲例が得られました。人工林においても生態系のモニタリングを行うことが重要です。

 

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