研究紹介 > 研究成果 > 研究成果 2021年紹介分 > SDGsの国・地方レベルのガバナンスの実態と課題を解明
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2021年8月11日掲載
論文名 |
(1) Analysis of national and local governance systems to achieve the sustainable development goals: case studies of Japan and Indonesia(持続可能な開発目標達成のための国家・地方ガバナンスシステムの分析:日本とインドネシアの事例) (2) SDGs mainstreaming at the local level: case studies from Japan(地方におけるSDGs主流化:日本の事例から) |
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著者(所属) |
(1) 森田 香菜子(生物多様性・気候変動研究拠点)、Mahesti Okitasari・Hiromi Masuda(国連大学サステイナビリティ高等研究所) (2) Hiromi Masuda(法政大学・国連大学サステイナビリティ高等研究所)、Mahesti Okitasari(国連大学サステイナビリティ高等研究所)、森田 香菜子(生物多様性・気候変動研究拠点)、Tarek Katramiz(国連大学サステイナビリティ高等研究所、慶應義塾大学)、清水 瞳(慶應義塾大学)、川久保 俊(法政大学)、片岡 八束(地球環境研究戦略機関) |
掲載誌 |
(1) Sustainability Science、15、179–202 2020年1月 DOI:10.1007/s11625-019-00739-z(外部サイトへリンク) (2) Sustainability Science、2021年6月 (Online) DOI:10.1007/s11625-021-00977-0(外部サイトへリンク) |
内容紹介 |
持続可能な開発目標(SDGs)を達成するためには、全ての国での取り組みが不可欠です。各国のSDGs達成への取り組みを促進させるために、SDGsに関する国・地方のガバナンスの実態や課題を分析し、それを改善するための要件を見出すことが重要です。 そこでまず、日本とインドネシアのSDGsに関するガバナンスの実態と課題を分析しました。日本は、多様な行為主体が参画するガバナンス構造になっている一方で法的枠組が無いなどの課題があること、インドネシアは、SDGsの前身のミレニアム開発目標に関する取り組みを基にした法的枠組がある一方、政府以外の行為主体の参画が乏しいといった課題があることなどが明らかになりました。また、両国とも、国と比べて地方で、能力構築を含むガバナンスの課題が見られました。 次に、地方自治体がSDGsを政策に統合するためのアプローチを特定するため、日本の2つのSDGs未来都市(下川町と北九州市)において、SDGs政策統合を実現させるプロセスを分析しました。その結果、地方自治体がSDGsを政策に統合する上で(1)地域の主体性の強化、(2)既存の計画・組織など政策的資源の活用、(3)パートナーシップの構築、(4)地方自治体と国際・国レベル間の関係性強化の全てが重要になってくることが明らかになりました。 研究が乏しいアジアの本事例研究は、各国のSDGs達成のためのガバナンス構築に貢献します。
(本研究は、Sustainability Scienceにおいて2020年1月公表および2021年6月にオンライン公表されました。)
図:SDGs達成のためのガバナンスと本研究の位置づけ SDGsに関する国・地方のガバナンスに焦点を置いた日本とインドネシアの事例研究、および地方のガバナンスに焦点を置いた日本のSDGs未来都市の事例研究を実施しました。 |
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