研究紹介 > 研究成果 > 研究成果 2026年紹介分 > AIも活用、林業現場の画像から事故リスクを評価する手法を提案
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掲載日:2026年5月27日
林業における安全確保と人手不足への対応が課題となる中、本研究では林業機械の自動化に向けた安全システムの一部として人間の言語を理解できるAI(人工知能)である大規模言語モデル*に着目し、これを活用した危険度判断システムの有効性を評価しました。このシステムは、労働災害発生時の状況と周囲の画像を比較し、林業現場の危険度を定量的に判断することで、自動で走行や立木を伐倒する林業機械の安全システムとしての利用が期待されます。
本研究では、自動化林業機械の安全システムとして、大規模言語モデルを利用することで危険度を判定するシステムの構築を試みました。具体的には、これまでに発生した23年分(約3万件)の労災状況を記述したテキストと林業機械の周囲の状況を映した画像データの類似度を算出するモデルを使用することで、画像に示された状況がどの程度過去の労災事例と類似しているかを判定するシステムを構築しました。その結果、かかり木、道の崩壊といった危険な状態をそれぞれ精度53.3%および70.9%で分類可能でした。本研究の分類精度は予防安全システムとして十分な値ではありませんが、類似度を危険性の定量的な指標として活用することで、自動化された林業機械の安全性向上に貢献できる可能性が示唆されました。
本研究は日本学術振興会の科学研究費助成事業(25K18268)による助成を受けて実施されました。
*)大規模言語モデル:大量のテキストデータによって学習された人間のように自然な文章を理解するAIモデル。
(本研究は、森林利用学会誌において2026年5月に公開されました。)

図1:危険度判定システムの概念図

図2:入力画像と過去の労災事例の類似度判定の一例
道が崩壊している画像に対して状況の近しい労災事例が高類似度と判定されている。
過去の労災事例については職場のあんぜんサイト(厚生労働省 2022)に掲載されたデータを使用した。
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