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クロコノマチョウ(10月)

クロコノマチョウ1980年代までは、静岡県や山梨県南部付近が土着分布の北東限だった。関東地方では1990年代から急増し、2000年ごろには北関東でも秋には普通に見られるようになった。

近年北上した種のように思われがちだが、実際には1940年代ごろから静岡県内などで徐々に分布を拡大してきた。静岡県から関東まで勢力を拡大するのに半世紀を要したことになる。また奄美大島や沖縄諸島などにも以前は分布していなかったが、1970〜80年代に広がり定着化していった。すなわち南北両方向への分布拡大が、同時期に起こっていたことになる。

花には来ないが甘い汁には目がないようで、夏は雑木林の樹液の出ている木、秋には山麓のカキノキの周りが良いポイントになる。暗い常緑樹林の林床では、裏面は保護色となって見つけにくい。科学園記録種。(た)

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