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以前は関東地方には分布していなかった種で,東京都では2000年ごろから記録されるようになった。現在は北関東でも普通に見られる。
5月,7-8月,9-10月に成虫が出現する。他のアゲハ類よりも遅い時期まで成虫が見られ,水田の畔に咲くヒガンバナを訪れるシッポ(尾状突起)のない大きな黒いアゲハの姿は,既に関東平野の秋の一コマとして定着しつつある。
幼虫が栽培ミカン類の葉を食べるため,成虫もミカン園の周辺などに多いが,山頂にもよく訪れる。幼虫はナミアゲハなどよりもかなり大型で色彩が異なるので,もし庭にミカンやキンカンの木があったらよく探してみよう。雌の後翅にある白斑は,南方に行くほど発達する傾向がある。科学園記録種。(た)
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