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冬の多摩森林科学園は静かです。遠見通りのベンチに座ると、陽があたってポカポカしています。
突然、耳元をハエの羽音が通り過ぎます。羽音はかなり頻繁に何度も通っていきます。注意深く見ると、あたりに生えているアラカシの葉や、落ち葉にハエの類が止まって日光浴をしています。ハエといっても1種類ではなく、ここではクロバエの類(左)やヒラタアブの類(右)などがいました。
冬になると、虫などいなくなってしまうと思われがちですが、成虫で越冬する虫は、冬でも暖かい場所・暖かい日には出てくることがあります。とくにハエの類は、冬でも飛んでいるのをよく見かけます。植物の中には、それを受粉に利用するため、冬に花を咲かせるものもあります。(し)
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