ここから本文です。
サクラ保存林や第2樹木園の林床にフデリンドウが咲いています。秋に咲くリンドウに似ていますが,花ははるかに小さく茎も5cm位しかありません。筆者がつくばに住んでいた頃,春になると研究所や宿舎の芝生の中からこれがよく生えていたので,開けた日向に生えるものと思っていましたが,科学園では林内でも出てくるので認識が変わりました。
名前の「フデ」は,右の写真のように閉じた花が筆のように見えるからだそうです。学名はGentiana zollingeriですが,属名のゲンチアナは,細菌学実験をやった人にとっては,染色で使うゲンチアナバイオレットを思い出すかもしれません。もしかしてリンドウを原料にして作るのかと思って調べましたが,どうやら色が似ているからであり,原料ではないということでした。(し)
Copyright © Forest Research and Management Organization. All rights reserved.