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サクラ保存林の仲通りを歩いていると、長さ15cmくらいのサクラの小さい枝が道の上にいくつも落ちていました(左写真真)。よく見ると、一部に花が残っていますが、大半の花が萼筒も含めて無くなっています(右写真)。おそらく夜の間にムササビが、花をまるごと食べた跡と思われます。
このような枝が落ちているのは、夫婦坂から仲通に移るあたりに植えてある吉祥寺というサクラのあたりです。他のサクラでは落ちていないので、このサクラがよほどおいしかったのかもしれません。あるいは、周囲の林から滑空で移動してくるムササビにとって、利用しやすい場所にあるからかもしれません。
ムササビは体重が1kgくらいあり、細い枝先に口を持っていって食べるのは、とても不安定なのです。そこで、手前で枝を切り取り、安定している太めの枝の上で花を食べるのです。(よは)
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