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染井吉野と早生吉野(4月)

染井と早生‘染井吉野’(そめいよしの)の開花や満開は、東京都心にくらべると高尾では約1週間遅れです。多くのサクラの中で‘染井吉野’の開花はかなり早いほうです。1981年から2010年まで30年間の園内での開花調査(勝木ら2011)を参考にすると、全体の種類を仮に100とすれば、‘染井吉野’は前から約25番目です。

左の写真は‘染井吉野’で、開花の時には葉が出ていません。右の写真は早生吉野(わせよしの)で、開花時に葉も同時に出ています(これもなかなかきれいです)。‘染井吉野’はエドヒガンとオオシマザクラの種間雑種であることが明らかになっています(Katoら2014)。いっぽう、早生吉野はエドヒガンとオオシマザクラを人工交配したものです。

園内には他にも、御帝吉野(みかどよしの)、伊豆吉野(いずよしの)、天城吉野(あまぎよしの)などエドヒガンとオオシマザクラの人工交配による系統があります。野生種には様々な個体があるので、同じ種間の交雑でもかなり似たものはできますが、全く同じものができるというわけでもありません。(よ)