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第2樹木園の林床などで、イヌサフラン科チゴユリ属のホウチャクソウの花が見られます。チゴユリと近縁で茎や葉の形はよく似ており、まだ花をつけない小さい株の時は違いがわかりにくいものですが、ホウチャクソウは大きくなってくると、左の写真のように茎の上部で分岐するようになります(チゴユリはふつう分岐しません)。
花の印象はチゴユリと少し異なり、右の写真のように垂れ下がって付き、大きく開くことはありません。花被片の基部はやや膨らんで白く、先端部は緑色を帯びています。分布は日本全土で4-5月に咲き、チゴユリよりは1週間ほど遅れて咲いてきます。
ホウチャクソウの花は、ユリ科のナルコユリやアマドコロとよく似ている印象もありますが、ナルコユリやアマドコロは花びらが筒状に合着しているのに対して、ホウチャクソウでは6枚の花びらが分かれています(右写真)。(よ)
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