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園内の散策路を歩いていると所々で、黄緑色の花がぱらぱらと地面に落ちています(左写真)。大きさは直径1.5cmくらいで、葯のついた雄しべが多数あって、雌しべは見当たりません。花びらは無くて、黄緑色の萼片が5-6個あります(右写真)。
イイギリの雄花です。イイギリは雌雄別株ですので、この花を落としたのは雄の木です。雌の木も近くにあるかもしれませんが、雌花はこれから実に成長していきますので、雄花のようにばらばらとたくさん落ちてくることはないでしょう。イイギリは冬に赤い実をたくさん付けます。
分布は本州、四国、九州、沖縄、さらに中国、台湾、朝鮮半島です。自然の山では限られたところにしか出てこないイイギリですが、都市の林ではよく目につきます。東京都心部の大きな庭園や緑地では普通に見られます。(よ、S)
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