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ジャケツイバラ(5月)

ジャケツイバラ関東から九州の山野・河原に生育するマメ科蔓性落葉低木。茎や葉には鉤状の棘があり,イバラと呼ばれる。冠するジャケツはというと,『大和本草』(1706)に「其茎蛇の結ばれたるに似たる故蛇結という」とある。別名カワラフジ。

葉は2回羽状複葉で,小葉は楕円形,裏は白い。5-6月,若枝の先に約30cmの長い総状花序を出し,花径3cmほどの黄色の5弁花を多数着ける。

果実は長さ8-10cmの莢となる。この種子を日干乾燥したものを漢方で雲実(うんじつ)と呼び,マラリアの解熱などに用いる。

低木というが,園内遠見通りのモミに絡む個体はそのモミのてっぺんまで達し開花している。まさに「ジャックと豆の木」のように天まで届く勢いだ。(や)

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