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落葉広葉樹の芽吹きほどには目立ちませんが、常緑広葉樹でも新しい枝葉が伸びています。アラカシ(左写真)はもうかなり以前から伸び、スダジイ(右写真)もどんどん伸びています。写真の矢印のあたりに冬芽があり、そこから新しい枝と数枚の葉が一気に伸びていきます。枝に冬芽の跡が残りやすい樹種では、その跡を見つけて今年の枝や昨年の枝などが区別できます。
落葉樹では春に開いた葉は秋には落葉してしまいますので、葉の寿命は最大でも1年以内です。常緑樹の落葉はあまり目立ちませんが、それぞれの葉はある程度の期間が来ると落葉します。今年の枝、昨年の枝、一昨年の枝などが区別しやすい樹種では、葉が最大で何年くらいまで付いているかをおおよそ推定することができます。
枝の付く位置の明るさの条件などによって幅はありますが、アラカシで平均2年から2年半くらいまで、クスノキで2年から2年半くらいまで、ツブラジイで2年半から4年半くらいまで、などが推定された例があります(末広ら、日本生態学会誌、1992。香川県で調査)。(よ)Copyright © Forest Research and Management Organization. All rights reserved.