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園内の林道の脇など、明るく乾いた地面に、黄色い花と赤い実が見えます。バラ科キジムシロ属のヘビイチゴです。4月で紹介しているクサイチゴは木本ですが、ヘビイチゴは草本です。ヘビイチゴなんて毒でもありそうな名前ですが、赤い実をかじってみても毒はありません。特に味もなく、おいしいものではありませんが、苦くはないので、動物に食べさせて種子を運んでもらうには十分なのでしょう。果床が赤く膨らんでその表面に果実の粒々がついている形で、私たちがふつうに食べるイチゴ(オランダイチゴ)と同じ構造です。
同属のヤブヘビイチゴも園内にあります。ヤブヘビイチゴは、ヘビイチゴと同じく葉が3枚の小葉からなる掌状複葉で、果床は同様に赤く膨らみ、葉の色がヘビイチゴの黄緑色に対して濃緑色で全体的にヘビイチゴより大型、また実は艶があってテカテカしています。(よも)
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