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サカハチチョウ(5月)

サカハチチョやや山地性のチョウだが、生息地では珍しい種ではない。いくつもの卵を重ねて産み、“卵柱”をつくるという変わった習性を持つ。

サカハチは“逆八”の意で、翅表の斜め線に由来する。春型は赤と黒、夏型は白と黒、季節型がまるで別種のように異なった色彩をもつ。もし晩春にこのチョウを見かけたら、同じ場所に夏にもう一度出かけてみよう。きっと装いを新たにしたサカハチチョウが、出迎えてくれるに違いない。

春型はミツバウツギなど、夏型はオカトラノオなど、主に白っぽい色の花を好んで訪れるが、特に夏型はヒトの汗などにやってくる性質も強い。北海道には本種とともに、近縁の別種アカマダラが分布する。科学園記録種。(た)

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