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ヒメシャラの花(6月)

ヒメシャラ第2樹木園の歩道に白い花が落ちています(左写真)。ツバキをかなり小さくしたような白い花ですが、もとをたどっていくと、赤い独特の幹が見えました(中写真)。淡赤褐色でなめらか、ところどころ薄片状にはがれ落ちています。ツバキ科、ナツツバキ属のヒメシャラです(右写真)。

ナツツバキ属の3種(ヒメシャラ、ヒコサンヒメシャラ、ナツツバキ)は、このような独特の赤褐色の樹皮ですが、少しずつ肌合いは違っていて、例えばナツツバキははがれ落ちる薄片がもっと大きな模様になります。また花の大きさは、ヒメシャラが最も小さく1.5-2センチ、ヒコサンヒメシャラが3.5-4センチ、ナツツバキが最も大きく5-6センチです。

ヒメシャラの分布は、本州では神奈川県から近畿地方、四国、九州で、日本固有種です。山の中でヒメシャラが数本まとまって生えているような場所に出くわすと、独特の明るい樹皮で周囲がなんだか明るくなったような印象になります。(よ)

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