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ルリシジミ(6月)

ルリシジミ幼虫はフジ以外にも多くの草木の花や蕾を食べ、山地から平地まで広く分布している。生息環境も幅広く、原生林にも、公園の木立にも現れるつわものである。見慣れた普通種だが、表の瑠璃色と裏の白色とのコントラストが美しい。山道の水たまりで吸水している集団を見かけることもある。よく似たスギタニルリシジミよりも裏面の色が白っぽい。学名の Celastrina はギリシア語のヒイラギに由来する。

この属の模式種であるルリシジミは、ヨーロッパではセイヨウヒイラギ(モチノキ科)を食樹として好むらしく、本種の英名も holly blue という。Holly は、クリスマスケーキの飾りとしておなじみの葉。ちなみに、日本で節分に鰯の頭に刺すなどして魔よけに使われるヒイラギ(柊)はモクセイ科で、葉は対生する。科学園記録種。(た)

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